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1992 年度 実績報告書

多機能性タンパク質コラゲナーゼインヒビターの細胞内動態に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 04670010
研究機関名古屋大学

研究代表者

星野 洸  名古屋大学, 医学部, 教授 (40000913)

研究分担者 小林 邦彦  名古屋大学, 医療技術短期大学部, 教授 (30001051)
キーワードコラゲナーゼインヒビター / TIMP / 細胞内動態 / 細胞培養 / 細胞周期 / 免疫組織化学
研究概要

コラゲナーゼインヒビターは結合組織の線維性基質に存在し、TIMP(Tissue Inhibitor of Metalloproteinase)と略称されるが、最近、このTIMPが他に多彩な機能をもつのではないかと注目されている。本研究はTIMPの、特に、細胞内の働きを知るためにその細胞内動態を検索するものである。
本年度に得られた成果は、以下の点にまとめられる。
1)コラーゲン産生細胞及び非産生細胞におけるTIMPの由来について:抗ヒト-及び抗ウシTIMP抗体を用いてヒト培養細胞内TIMPの免疫染色を行なった結果、細胞内TIMPは抗ヒトTIMP抗体で染色されたが、抗ウシTIMP抗体では染色されなかった。すなわち、ヒト細胞内TIMPは細胞自ら産生したものであって、培養液から取り込んだウシTIMPではないことが明らかになった。
2)TIMPの細胞内局在と細胞周期との関係:コラーゲン非産生細胞であるヒト培養Raji細胞をエルトリエーターによって分画し、各分画におけるG0/G1、S、G2/M期細胞の割合をFACSにより算定し、同時に、各分画の塗抹標本についてTIMPの免疫染色を行なった結果、ほとんど全てのRaji細胞の細胞質にTIMPが証明された。また、核内のTIMP陽性細胞の割合はS期細胞の多い分画にピークを示し、かつ、G1からG2/M期にもまたがって核内TIMP陽性細胞が存在することが分かった。
以上の成果は日本解剖学会第52回中部地方会において発表し、投稿準備中である。今後、さらに、分離核による検討、あるいは、G0期細胞の多い非腫瘍性細胞について同調培養を試行し、TIMPの核内移行と細胞周期との関係より明確にする必要があると考えている。

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公開日: 1994-03-23   更新日: 2016-04-21  

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