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1992 年度 実績報告書

ギャップ結合形成の免疫細胞化学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 04670013
研究機関京都大学

研究代表者

藤本 和  京都大学, 医学部, 講師 (50159125)

キーワードギャップ結合 / コネクシン / カドヘリン / 肝細胞 / 免疫電顕 / 接着結合
研究概要

ギャップ結合gap junction(GJ)の主要構成蛋白であるコネクシンconnexin(CXN)の蛋白あるいは遺伝子レベルでの解析が進められているにもかかわらず、GJ形成機序は未だ十分には解明されていない。近年、細胞接着分子celladhesion molecule(CAM)がGJ形成に関与している可能性が示唆されている。CAMの一種であるカドヘリンcadherins(Cad)を発現しない培養細胞系では、CXN分子の合成が行なわれても、GJの形成は認められない。しかし、Cadをコードしている遺伝子の導入によってCadの発現を誘起させると、GJが形成される。この結果はGJの形成に先立って、CAMを介する細胞の接着が必要であることを示唆しているが、コネクソンの凝集とそれに引き続くGJ形成の機序は不明である。我々は、活発なGJ形成が観察されるマウス新生仔肝のCXNとCadの動態を免疫細胞化学的に検討した。
生後6〜10日令のマウス新生仔肝を摘出、凍結超薄切片(電顕用)と準超薄切片(光顕用)を作製した。常法に従って、抗CXN32あるいは26のポリクローナル抗体と抗Cadモノクローナル抗体による二重標識を行った。
この時期の肝細胞ではGJの形成が盛んに行なわれていた。CXNの免疫反応はGJのみならず、接着結合の領域の形質膜にも免疫反応が検出された。抗Cad抗体との二重染色によって、接着結合の領域では両者が共存していることが明らかになった。この所見は、新生仔肝細胞ではカドヘリンあるいは接着結合がGJの形成に直接関与している可能性を強く示唆している。

  • 研究成果

    (7件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (7件)

  • [文献書誌] 藤本 和: "マウス新生仔肝と部分肝切除後の再生肝における細胞間接着分子カドヘリンの動態について" 解剖学雑誌. 67. 461- (1992)

  • [文献書誌] 藤本 和: "ギャップ結合構成蛋白質コネクシンの細胞化学" 細胞. 24. 399-406 (1992)

  • [文献書誌] 藤本 和: "腎尿細管上皮細胞におけるコネクシンの発現について" ギャップ結合研究会. 5. 7- (1993)

  • [文献書誌] 藤本 和: "ギャップ結合形成時における細胞間接着分子カドヘリンの役割について" 第68回日本解剖学会近畿地方会大阪,平成4年12月5日.

  • [文献書誌] Fujimoto,K.: "Immunocytochemistry of connexins and cadherins." 日米合同解剖学会議(Conference on Biological Structure) San Diego,米国 平成5年3月27日〜31日.

  • [文献書誌] 藤本 和: "腎尿細管上皮細胞におけるギャップ結合蛋白コネクシンの発現について" 第98回日本解剖学会総会 札幌,平成5年7月22日〜24日.

  • [文献書誌] Fujimoto,K.: "Intercellular junctions.In“Electron Microscopic Cytochemistry and Immunocytochemistry in Biomedicine"" CRC Press,Boca Raton.FL.USA, 12ページ (1993)

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公開日: 1994-03-23   更新日: 2016-04-21  

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