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1992 年度 実績報告書

低分子量GTP結合蛋白およびその調節蛋白による膜融合プロセスの制御

研究課題

研究課題/領域番号 04670052
研究機関自治医科大学

研究代表者

丸山 芳夫  自治医科大学, 医学部, 助教授 (00133942)

キーワード細胞内カルシウム / イノシトール三リン酸 / イノシトール四リン酸 / アラキドン酸 / GTP結合蛋白 / 開口放出
研究概要

開口放出に到る過程には多くの細胞内因子が関与する。なかでも、細胞内カルシウム(Ca)の上昇と低分子量GTP-結合蛋白(smg)の果たす役割は大きい。しかしながら、両者の関与の形式には細胞種による差異があるらしい。膵腺腺房細胞と肥満細胞とで比較すると、細胞内Ca上昇は前者では決定的であるが、後者では反応促進の修飾的役割が強い。一方、smg(おそらくRab3)は逆に後者において決定的である。以上を踏まえ、以下の結果を得た。
1)膵腺腺房細胞における細胞内Caの制御機構をアラキドン酸との関連において調べた。その結果、アラキドン酸生成を抑制した条件下ではイノシトール三および四リン酸によるCa反応が有意に増強することから、アラキドン酸はイノシトール三および四リン酸受容体Caチャネルを抑制すると考えられた。アラキドン酸生成の抑制下、同上イノシトールリン酸は一部細胞外Caの流入を促進し、また両者による協調的Ca放出作用をも示唆する結果が得られた。アラキドン酸は一方、細胞膜上のイオンチャネル、ギャップ結合チャネルをも抑制することが解り、開口放出での膜融合を制御する融合形成チャネルへの効果を検討している。
2)肥満細胞にsmg刺激剤であるGTPγSを細胞内投与すると、爆発的な開口放出が起こる。それをキナクリン色素法、炭素電極法、膜容量計測法で検討した。なかでも炭素電極法は分解能および操作性に優れている。同法を用い、肥満細胞開口放出に伴うセロトニン酸化電流を指標として、その刺激放出連関の時間依存性を確率的に解析し得た。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Okada,Y.: "Exocytosis upon osmotic swelling in human epithelial cells" Biochimica et Biophysica Acta. 1107. 201-205 (1992)

  • [文献書誌] Maruyama,Y.: "Excess divaleut cations activate Ca^<2+>-mobilizing receptors in pancreatic acinar cells" Pflugers Archiv. (1993)

  • [文献書誌] Maruyama,Y.: "Control of inositol polyphosphate-mediated calcium mobilization by arachidonic acid in pancreatic acinar cells of rats" Journal of physiology(Land,). (1993)

  • [文献書誌] 丸山 芳夫: "脱顆粒のシグナル伝達" 細胞工学. 11. 525-532 (1992)

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公開日: 1994-03-23   更新日: 2016-04-21  

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