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1993 年度 実績報告書

低分子量GTP結合蛋白およびその調節蛋白による膜融合プロセスの制御

研究課題

研究課題/領域番号 04670052
研究機関自治医科大学

研究代表者

丸山 芳夫  自治医科大学, 医学部, 助教授 (00133942)

研究分担者 丸山 芳夫  自治医科大学, 医学部, 助教授 (00133942)
キーワードカルシウム動員受容体 / イノシトール3リン酸 / アラキドン酸 / 開口放出 / カルシウムイオン
研究概要

1)カルシウム動員受容体と膜表面電荷
一般に細胞膜は負に荷電している。こうして膜表面電荷の効果は膜受容体あるいはG-蛋白・効果器複合体の性情を静電気的に修飾している。すなわち膜荷電の中和は膜内荷電蛋白の性情を静電効果により変えうる。外液イオンによる中和あるいはスクリーニング効果は外液イオン強度により変化し、イオン強度を増加させれば膜荷電による影響を軽減しうる。浸透圧を変えずにイオン強度を変えるには、二価イオンあるいは三価、多価イオンの使用が考えられる。外液一価イオンのこうしたイオンへの置き換えはカルシウム動員受容体あるいはその複合体を活性化し、イノシトール3リン酸を介した細胞内Ca濃度の上昇を来す。
2)イノシトール多リン酸受容体カルシウム放出チャネルレベルでのアラキドン酸の影響
アラキドン酸は細胞質に存在する脂肪酸であり、カルシウム依存性フォスフォリパーゼA2(PLA2)により生成される。細胞内局所Ca濃度の上昇はアラキドン酸の生成を促す。アラキドン酸の投与はイノシトール多リン酸(IP3あるいはIP4)によるCa動員作用を抑制し、またPLA2の抑制剤である4-BPBはイノシール多リン酸による効果を増大させた。Ca動員反応の脱感受性の一部には、アラキドン酸生成による負のフイードパツク機構が存在する。
3)カルシウム放出部位の開口放出への直接関与
膵腺腺房細胞は機能的あるいは形態的に分極し、開口放出は管腔側膜でのみ起こる分泌である。ムスカリン性受容体刺激にともなう分泌顆粒の膜へ融合を膜容量の増加としてモニターし、また細胞内Caの局所上昇を共焦点顕微鏡にて評価すると、初発のCa上昇に分泌顆粒の存在部位(管腔側)にておこり、この上昇は開口放出を発進させるに充分であった。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Maruyama,Y.: "Excess diualeut cations activate Ca^<2+>-mobilizing receptors in pancreatic acinar cells" Pfltigers Archiv.422. 476-480 (1993)

  • [文献書誌] Maruyama,Y.: "Control of inositol polyphogpyhate-mediated calcium mobilization by arachidonic acid in pancreaticacinar cells" Journal of Physiology. 463. 729-746 (1993)

  • [文献書誌] Maruyama,Y.: "Agonist-induced localiged Ca^<2+>spikes directty tnggering exocytotic secretion in exocrine pancreas" EMBO Jonrnal. 12. 3017-3022 (1993)

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公開日: 1995-03-23   更新日: 2016-04-21  

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