研究課題/領域番号 |
04670061
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研究機関 | 国立循環器病センター |
研究代表者 |
二宮 石雄 国立循環器病センター研究所, 心臓生理部, 部長 (80033976)
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研究分担者 |
進藤 哲明 国立循環器病センター研究所, 心臓生理部, 室員 (30235775)
秋山 剛 国立循環器病センター研究所, 心臓生理部, 室員 (70202554)
西浦 直亀 国立循環器病センター研究所, 心臓生理部, 室員 (70132933)
松川 寛二 国立循環器病センター研究所, 心臓生理部, 室長 (90165788)
白井 幹康 国立循環器病センター研究所, 心臓生理部, 室長 (70162758)
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キーワード | Total Cardiac Sympathetic Nerve Activity / Synchronized CSNA / Nunber of Activated fivers' / Interstitial Norepinephrine Level / Ishemic region / Cardiac Reflex |
研究概要 |
1.10匹のネコを使用し、左下心臓神経を分離し、神経活動、動脈血圧および心拍数を同時記録しながら、左側の第1〜第5胸髄の節前枝を切断し、節後交感神経活動への影響を調べた。 その結果、總心臓交感神経活動はT_5、T_4、T_3、T_2、T_1節前枝を順次切断することにより、対照値の91%、63%、27%、8%、<1%へ低下することが判明した。 これは第3胸髄の関与度が36%と最大であり、次いで、第4、第2、第5、第1胸髄の順に減少することを表わす。 即ち、心臓交感神経活動の主なる供給源は第3胸髄であることを示唆した。 そこで、この関与度の差異がどの様な機転によるかを調べた所、この部の神経細胞の放電頻度は他の胸髄と同等であり、主として心臓へ分布する神経線維の数が多いことに故来することを発見した。 これは、周期性交感神経活動の振巾値が活動している神経の数に比例することから判明した。 以上のデータは、心筋および冠血管に分布する神経線維の数とその分布の局在性の存在を示唆しているので、現在、レーザー血流計を用いて心臓面の各部の血流量変化を計測する予備実験を行っている。 この実験は次年度中に完結するが、他方新しいX線ーTVシステムによる冠動脈内径(<100μ)の計測は極めて困難な状況であるが現在努力中である。 2.心筋の2ヶ所での組織間カテコールアミン測定法は開発し発表しているが、今回はこれを利用し心筋虚血時に反射性に心筋局所組織間カテコールアミンに差異があるか異かについて検討した。 その結果、虚血をおこしていない局所のノルエピネフリン濃度には著明な差異を認めなかったが、虚血部では約70倍も濃度が増加することを見出した。 即ち心筋虚血時に神経終末から放出される心筋の局所ノルピネフリン濃度は不均等になることを示唆している。
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