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1993 年度 実績報告書

リボソームRNA合成開始を調節する2種のDNA結合タンパク質の遺伝子工学的解折

研究課題

研究課題/領域番号 04670137
研究機関東京大学

研究代表者

西村 哲治  東京大学, 医学部(医), 助手 (20156110)

キーワードリボソームRNA遺伝子 / DNA結合タンパク質 / プロモーター領域 / CATアッセイ / 転写調節 / in vitro rRNA合成系 / ハウスキーピング遺伝子 / 遺伝子工学
研究概要

リボソームRNA(rRNA)合成開始複合体を形成するためには、UBF(Upstream Binding Factor)とSL-1の2種類のDNA結合蛋白質(複合体)が必要である。
本年度は、UBFのゲノム遺伝子の構造を明らかにし、転写開始点の上流約2300塩基を含む領域及びその5'側とその3'側の一部の領域のプロモーター活性を検討した。転写開始点から-1200ntの領域にプロモーター活性が見られたが、特に-1182ntと-1045nt、-903ntと-795nt、-265ntと-68ntの間の領域が大きな影響を与えていることがわかった。この領域にはGCボックス配列及び数種のserum response配列が存在している。また、この領域にはTATAボックス及びCATボックスの配列は存在しない。静止期の培養細胞に増殖刺激を与えることにより、UBFの転写量が約4倍に上昇した。これらの事から、UBF遺伝子は、血清の細胞増殖誘導に対応して発現誘導されるハウスキーピング遺伝子の一つであり、数種の特異的配列により総合的に発現制御されていることが明らかになった。
一方、SL-1はTATA結合蛋白質(TBP)を含む少なくとも110,65,53,50kDの5種の蛋白質(TFA)からなる複合体活性であることを明らかにした。SL-1とUBFの結合は強いが、TBPとUBFの結合は弱いことから、UBFはTFAを介して結合していると推定された。TBPの抗体により、in vitro系でrRNA合成が阻害されることから、TBPがrRNAのプロモーターに結合することがrRNA合成開始複合体の形成の第一段階と結論された。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Yasushi Maeda: "Mouse rRNA gene transcription factor mUBF reguires both HMG-bonland an acidictail for nucleolar aceumulation:molecular analysis of the nucleolar targeting nuoleclassigus." The EMBO Journal. 11. 3695-3704 (1992)

  • [文献書誌] Yukio Mishima: "Transcription of Mouse Ribosomal RNA Gene with Inactive Extracts Is Activated by NAD^+ In Vitro" J.Biochemistry. 113. 36-42 (1993)

  • [文献書誌] 村松正實: "RNAポリメラーゼIによるリボソームRNA遺伝子転写の分子機構" 転写因子研究の新展開. 11. 10-17 (1993)

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公開日: 1995-02-08   更新日: 2016-04-21  

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