研究分担者 |
岸 竜也 東京慈恵会医科大学, 医学部, 助手 (20234205)
野村 浩一 東京慈恵会医科大学, 医学部, 助手 (80218354)
加藤 弘之 東京慈恵会医科大学, 医学部, 助手 (50211165)
菊地 泰 東京慈恵会医科大学, 医学部, 助手 (40169834)
鈴木 正章 東京慈恵会医科大学, 医学部, 講師 (70119816)
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研究概要 |
手術・剖検例による各種の材料を集積し,電算化した,更に日本病理剖検輯報の最近15年間の腎癌の剖検例の電算化データの解析も行った。これらの集積をもとに藍沢は腎癌研究会において"腎癌の病理学的諸問題に付いて"と題して特別講演を行い,これをもとに腎癌研究会会報に46ページにわたり腎癌に関しての最近の問題点のまとめを行った。 現在まで腎細胞癌を手術例・剖検例合わせて550例を集め,種々のデーターを電算化し,臨床病理学的に検討でき,さらにプレパラート,ブロックなどの材料がすぐに利用できる状態にした。 30mm以下の小さい腎細胞癌も集積され,臨床病理学的研究を行なった。 集合管由来のベリニ管癌の症例もかなりあり,免疫組織化学的検討が進んでいる。 透析腎における後天性多発性腎嚢胞例および腎尿細管上皮の過形成・異形成・腎腺腫・腎癌の合併例も利用可能となった。 腎細胞癌に関してPCR‐SSCP法を使ったパラフィンブロックからの遺伝子分析も試みた。菊地らはスペインで開催された国際病理学会において,118例中2例にエクソンの5番目にポイントミューテーションを示唆する異常所見を認めた事を報告した。 また腎腺腫も37例集まり,臨床病理学的,組織学的研究,組織化学的研究を行っていて,腎細胞癌との比較も行った。鈴木らはこの分野での研究成果を,スペインで開催された国際病理学会において報告した。 腎腺腫と腎細胞癌,過形成と腎腺腫,異形成と腎細胞癌の境界病変も多数集積した。この様な病変はしばしば病理医の間でも診断に違いが出る事があり,診断基準をさらに検討している。
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