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1993 年度 実績報告書

組織球性壊死性リンパ節炎(kikuchi-Fujimoto disease)の原因と発症機構

研究課題

研究課題/領域番号 04670192
研究機関福岡大学

研究代表者

菊地 昌弘  福岡大学, 医学部, 教授 (80078774)

研究分担者 大島 孝一  福岡大学, 医学部, 助手 (50203766)
竹下 盛重  福岡大学, 医学部, 講師 (90171636)
岩崎 宏  福岡大学, 医学部, 教授 (90101170)
キーワード組織球性壊死性リンパ節炎 / HHV-6
研究概要

組織球性壊死性リンパ節炎(HNL)のウイルスとの関与についてヘルペスウイルス6型(HHV6)の検索を続けている。本年はHHV6遺伝子について作成した3種類のプローベの夫々に対する病巣に於ける反応の検索を昨年に続いて行なっているが、通常の突発疹とは異なった遺伝子の存在を示すことが、昨年までの症例に次いで今年度検索した症例に於ても確認されている。ただ本症に見られるHHV-6遺伝子が數は多少は少ないとはいえ他のリンパ節に於てもその存在を認める点は、本症の発症との直接の関係を明かにするものであるとは言えないようである。組織学的な特徴として見られるいわゆる形質細胞様単球の集合はリンパ節のみでなく骨髄や皮膚にもみられるとともに肝臓に於ても同様な成績がみられれることを確認した。このことは本疾患が全身性に見られる病変を示すものであり.その広がりはウイルス性疾患として矛盾しないことをさらに確かめ得た。さらにHHV-6の検索により若年成人の広範な皮疹と軽度リンパ節腫大症例において、皮膚病変部からHHV-6の存在を確認し、HHV-6がHNLと同様な臨床病理像を呈すこともありことを確かめてもいる。本症に見られる形質細胞様単球の増殖を認める疾患についての検討を原因の明らかなウイルス疾患や細菌感染ンパ節について行なったが、同様な増殖巣は明かでなかった。これら疾患に於ては単球様細胞の増殖を認めることがあるが、この単球様細胞はBリンパ球であり、時には組織球性壊死性リンパ節炎との鑑別が組織学的に重要である症例も見いだし、本症の鑑別疾患として重視すべきものであることも確認した。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] 住吉,慶明・菊池,昌弘。: "組織球性壊死性リンパ節炎(菊池病)とHHV-6" 血液・腫瘍科. 27. 67-75 (1993)

  • [文献書誌] Sumiyoshi Y,Kikuchi M,Ohshima K et al.: "Human herpesviru-6 genomes in histiocytic necrotizing lymphadenitis(Kikuchi,s discase)and other forms of lymphadnitis." Am J Clin Pathol. 99. 609-614 (1993)

  • [文献書誌] Sumiyoshi Y,Kikuchi M,Takeshita M et al.: "Immunohistological study in histiocyti cnecrotizing lymphadenitis(Kikuchi,s disease)" Hum Pathol. 24. 1114-1119 (1993)

  • [文献書誌] 菊池,昌弘.: "組織球性壊死性リンパ節炎." 病理と臨床.印刷中. (1994)

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公開日: 1995-03-23   更新日: 2016-04-21  

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