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1992 年度 実績報告書

EBウイルス発がんのリスク因子としてのEBV活性化体内因子の検討

研究課題

研究課題/領域番号 04670281
研究機関東京医科大学

研究代表者

水野 文雄  東京医科大学, 医学部, 教授 (50001904)

研究分担者 角田 修次  東京医科大学, 医学部, 助手 (70147213)
小池 直人  東京医科大学, 医学部, 助手 (90175323)
キーワードEBウイルス / 発癌のリスク因子 / EBウイルス活性化 / 体内因子 / 唾液 / n‐酪酸 / 吉草酸 / アフリカ腫瘍プロモーター
研究概要

EBウイルス(EBV)発癌は一旦感染、潜在したEBV感染が再活性化する過程で起きると考えられており、EBV活性化因子は発癌の重要なリスク因子である。口腔はEBVの増殖部位と目され、EBVの増殖部位にはそれに有利なEBV活性化因子の存在が考えられる。本研究は、口腔内分泌液(唾液)がEBV活性化に及ぼす作用とその作用因子の物質性状について検討した。
(1)唾液は、EBV感染におけるウイルス特異的早期抗原(EA)およびウイルスカプシド抗原(VCA)の合成を増強した。この活性は検索した全例に.かつ特続的に、また口腔内に長時間滞留した場合により強く認められた。加えて、EBV活性化作用を有する4‐deoxy phorbol ester(4‐DPE)の共存下において相乗的に増強された。
(2)唾液のEBV活性化因子は、セントコリン-3の限外濾過膜を通過した画分、バイオゲルP‐2ゲル濾過の低分子画分、即ち分子量200以下の部分に存在した。この条件を満たす唾液中の低級脂肪酸のうち、n‐酪酸に強く、n‐およびiso‐吉草酸にわずかに活性が認められた。
以上の結果から、EBVが口腔内で増殖する際、唾液中の低級脂肪酸のうちn-酪酸などはEBVの増殖に対して強い増強作用を有することが明らかにされた。また、これら生体内因子は私どもが既に報告したアフリカバーキットリンパ腫多発域の環境中に存在して腫瘍プロモーター活性を有する4‐DPEと共役して相乗的に作用することが示された。今後さらにEBVの多種生物活性に及ぼす作用について検討を進めたい。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] M.Okano: "Freguent association of Epstein-Barr virus in Japanese patients with Burkitt、s lymphoma" Jpn.J.Clin Oncol. 22. 320-324 (1992)

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公開日: 1994-03-23   更新日: 2016-04-21  

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