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1992 年度 実績報告書

職業性感作物質の感作・誘発過程の予知法としての in vitro 化の試み

研究課題

研究課題/領域番号 04670313
研究機関鹿児島大学

研究代表者

松下 敏夫  鹿児島大学, 医学部, 教授 (10022790)

研究分担者 青山 公治  鹿児島大学, 医学部, 助手 (70117472)
上田 厚  鹿児島大学, 医学部, 助教授 (10040198)
キーワード職業性化学物質 / DNCB / DNBS / 感作性 / in vitro評価 / リンパ球増殖反応 / IL-2
研究概要

二つのin vitro実験系を用いて、職業性感作性物質の感作性予知法を試作し、以下のごとき知見を得た。1.ハプテン刺激による感作リンパ球のin vitro IL-2産生を指標として(1)ハプテンとしてのDNCBは、in vitroにおいて感作リンパ球の特異的なIL-2産生を誘導し、その産生はマウス感作後の七日目にピークになった。(2)DNCBとDNBSとの交差反応が認められた。(3)In vitro IL-2産生またはin vivoの感作濃度とin vitroの刺激濃度との間には、量-反応関係がみられた。(4)ハプテン刺激による感作リンパ球のin vitro IL-2産生とmouse ear swelling respnseの間には、高い正の相関が得られた。これらの成績から、ハプテン刺激による感作リンパ球のin vitro IL-2産生は感作性のin vitro評価の一つの有効な指標になると思われた。2.antigen-bearing dendritic cells(AB-DC細胞)による感作リンパ球のin vitro増殖反応を指標として(1)DNCB,DNBSとOXAZの塗布24時間後のマウスの所属リンパ節から単離したAB-DC細胞は、in vitroでハプテン特異的なリンパ球増殖反応を誘導し、その増殖反応は培養4日目にピークに達した。(2)AB-DC細胞によるin vitroでのリンパ球増殖反応は、in vivoでAB-DC細胞の作製時のハプテン濃度およびマウスの感作処置時の濃度に依存した。(3)AB-DC細胞とリンパ球の48時間後の培養上清中にハプテン特異的なIL-2産生が検出された。(4)AB-DC細胞によるin vitroリンパ球増殖反応とmouse ear swelling responseの間には、有意な正の相関が認められた。これらの成績から、AB-DC細胞による感作リンパ球の増殖反応を指標とした本in vitro評価法は、強い皮膚刺激性や細胞毒性を持つ感作性物質では、それらの培養条件に対する影響を考慮する必要がないので、広範な職業性感作性物質の評価の評価方法として有効であることが示唆された。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Baohui Xu,et al.: "Evaluation of contact sensitivity from DNCB using in vitro IL-2 production" Alternatives Research-Proceedings of the 6th Annual Meeting of Japanese Society for Alternatives to Animal Experiments. 108-109 (1992)

  • [文献書誌] 胥 宝会・他: "DNCBによる感作リンパ球のin vitro IL-2産生-動力学、ハプテン特異性と量-反応関係" 産業医学. 35. (1993)

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公開日: 1994-03-23   更新日: 2016-04-21  

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