研究課題/領域番号 |
04670313
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
松下 敏夫 鹿児島大学, 医学部, 助教授 (10022790)
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研究分担者 |
青山 公治 鹿児島大学, 医学部, 講師 (70117472)
上田 厚 鹿児島大学, 医学部, 助教授 (10040198)
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キーワード | 職業性化学物質 / 接触感作性 / 交差反応 / 量一反応関係 / 評価法 / in vitro model / DNCB / DNBS |
研究概要 |
前年度に引き続き、今年度はさらに、ハプテンによるマウスリンパ球のin vitro IL-2産生を指標として、DNBSとDNCBの間の交差感作性をin vitroで検討し、またin vitroの結果をin vivo反応と比較検討した。以下の成績が得られた。【.encircled1.】マウス耳介肥厚反応を用いてDNBSとDNCB間の交差反応をin vivoで検討したところ、DNCB塗布感作後の6日目に、1%DNBSの塗布誘発により、有意な耳介肥厚反応が2.5と0.5%DNCB感作群において認められ、2.5%DNCB感作群では、0.5%DNCB感作群に比べてより強い反応が認められた。【.encircled2.】DNBSとDNCB間の交差感作性をin vitroで検討するために、100、50および25ppmDNBSの添加に対するDNCB感作マウススのリンパ球のin vitroIL-2産生を測定した。いずれのDNCB感作群においても、有意なin vitroIL-2産生がみられ、かつin vitroで添加されたDNBS濃度との間に、量一反応関係が認められた。【.encircled3.】in vitroとin vivoの交差反応間の相関関係をみると、DNBSのいずれの添加濃度においても、in vitro 1L-2産生と耳介肥厚反応の間には有意な正の相関が認められた。 今回の成績から、ハプテンによるマウスのリンパ球のin vitro 1L-2産生は、化学物質の交差感作性およびその量一反応関係のin vitro評価にも有用であると判断された。
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