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1994 年度 実績報告書

乳児嘔吐下痢症における母乳哺育の予防効果に関する追跡調査

研究課題

研究課題/領域番号 04670335
研究機関横浜市立大学

研究代表者

曽田 研二  横浜市立大学, 医学部, 教授 (80154706)

研究分担者 市川 誠一  横浜市立大学, 医学部, 講師 (90106302)
キーワード乳児嘔吐下痢症 / ロタウイルス / 母乳抗体 / ELIS法 / 母乳哺育
研究概要

乳児嘔吐下痢症に対する母乳哺育の予防効果を明らかにするために、神奈川県AK病院の産婦及びその出生児について、1)母体血清と初乳中のロタウイルス(HRV)抗体保有率調査(検体採取:1987年7月〜1990年8月),2)出生児の乳児期栄養法と本下痢症罹患に関する質問票調査(1993年),を実施した。成績を以下に要約する。
1.母体血清のHRV抗体陽性率は92%で,殆どの母親が抗体を保有していたが,25歳未満では87.5%,25〜30歳未満93.7%,30〜35歳未満96.2%,35歳以上100%で,年齢の増加とともに抗体陽性率は上昇していた。出産の概往歴別の平均抗体価は,初産婦群(74.7GEU)に比べ,経産婦群(88.1GEU)が高く,抗体陽性率も初産婦群(90%)に比べ,経産婦群(97%)は有意(P<0.01)に高かった。初乳の出産経験の有無別の抗体価分布も母体血清の成績と同様で,経産婦群は抗体価の高いことが示された。出産間隔年数が2〜3年の経産婦群では,母体血清の平均抗体価は初産婦群に比べて高かったが,4年以上の経産婦群では初産婦群とほぼ同じ平均抗体価であった。
2.質問票の有効回収率は447通(回収率53%)で,対象児数は470人であった。乳児期における育児栄養法は,母乳栄養が38.3%,混合栄養54.7%,人工栄養7%であった。母乳哺育割合は,第1子31.2%、第2子41.7%、第3子以降47.8%と,出産順位によって異なっていた。乳児嘔吐下痢症の罹患児数は47人(罹患率10%)で,非罹患児群の母乳哺育率(39.2%)に比べて,罹患児群は29.8%と低かった。また,1歳未満の罹患児群では人工乳栄養児が多く,混合栄養でも母乳の哺育期間は比較的短期であった。1歳未満での乳児嘔吐下痢症の罹患率は,母乳栄養群が1%,混合栄養群が1.5%であったのに比べて、人工栄養群では3%と高かった。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 曽田研二他: "乳児嘔吐下痢症における母乳哺育の予防効果に関する追跡調査" 日本公衆衛生学雑誌. (予定). (1994)

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公開日: 1995-03-23   更新日: 2016-04-21  

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