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1993 年度 実績報告書

溶血性ショックの発現機序並びに病態生理の解析

研究課題

研究課題/領域番号 04670361
研究機関福島県立医科大学

研究代表者

平岩 幸一  福島県立医科大学, 医学部, 教授 (60124616)

研究分担者 郡司 啓文  福島県立医科大学, 医学部, 助手 (20234643)
水澤 郁文  福島県立医科大学, 医学部, 助手 (40192356)
栗崎 恵美子  福島県立医科大学, 医学部, 講師 (30106356)
キーワード異型輸向 / 溶血性ショック / 免疫複合体 / アナフィラトキシン / 血栓
研究概要

不適合輸血ショックは一般にII型アレルギーと理解され、急性重篤型ショックは血管内溶血反応が原因とされているが、ウサギをヒト血球で感作後に、ヒト洗浄血球を静注するとショック死し、組織学的には肺毛細血管内に塞栓がみられることから、肺高血圧による右心不全がショック発症の原因ともいわれている。
そこで、実験系に工夫を加え、ウサギを用いて検討した。
1.洗浄ヒト血球泥を-80℃で凍結し、解凍後の溶血液2.5ml/Kgをウサギに静注した、その結果、静注中に血圧は低下するも、その後直ちに回復した。その後血圧の安定を待って、同液5.0ml/Kgを追加静注するも、静注中に血圧は低下するもその後直ちに回復した。
2.ウサギをヒト血球で免疫して異種血球に対する高力価抗体を得、この抗体を非働化して以下の実験を行った。
1)抗体で洗浄血球泥を感作後に洗浄し、遠心沈渣の免疫複合体を-80℃で凍結した。融解後に1.25-2.5ml/kgを静注すると、直ちに急激な血圧降下を引き起こし、ウサギは死亡した。
2)上記と同様に処理した感作洗浄凍結・解凍溶血液2.5ml/Kgを頚静脈より逆行性に動注した。その結果、動注中は実験1.での溶血液静注と同じような血圧降下が見られたが、動注後は次第に元の血圧よりも上昇し、且つ脈圧も拡大し、死亡しなかった。
3)実験2-2)での死亡例では右心室・肺動脈系に肉眼的にも大小の血栓が確認された。
以上から、免疫複合体の循環系への流入により、瞬時的な血栓形成による循環不全が発症することが示唆された。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 平岩幸一: "溶血性ショックの病態生理" 日本法医学雑誌. 41(補). 124 (1992)

  • [文献書誌] 栗崎恵美子: "緊縛性ショックにおけるPAFの関与について"

  • [文献書誌] 日本法医学雑誌. 47(補). 85 (1993)

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公開日: 1995-03-23   更新日: 2016-04-21  

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