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1992 年度 実績報告書

細胞外マトリックスによる血管平滑筋細胞フェノタイプ形成と遺伝子発現の変動

研究課題

研究課題/領域番号 04670371
研究機関千葉大学

研究代表者

村野 俊一  千葉大学, 医学部, 助手 (50231634)

研究分担者 森崎 信尋  千葉大学, 医学部, 助手 (40174411)
キーワード大動脈中膜平滑筋細胞 / フェノタイプ変換 / 大動脈内膜剥離 / differential screening
研究概要

家兎の股動脈より大動脈ヘバルーンカテーテルを挿入し、大動脈内皮を剥離した後に2日後、5日後の時期に家兎を屠殺して大動脈を採取し、これをもちいて大動脈平滑筋細胞のprimary cultureをおこなった。primary cultureの観察では平滑筋細胞のout-growthがsham operationを行なった対照家兎に比べて2日後、5日後の順で高率であった。得られた培養細胞のフェノタイプを検討する目的でDil acetyl LDLを用いてScavenger受容体の発現を検討した。対照とした平滑筋細胞に比べて内皮を剥離した大動脈切片より得られた平滑細胞では2日後、5日後の順にDilの取り込みが増加してくる結果が得られた。さらに^<125>l-acetyl LDLを用いて同様の検討を行ないDilでの結果が確認された。この実験モデルにより内膜剥離2日後の比較的早い時期から平滑筋細胞のフェノタイプに変化が起こり、5日目にはさらにそれが増強することが明らかになった。別にフェノタイプの変換した平滑筋細胞は平滑筋細胞由来増殖因子(SDGF)を分泌することによりautocrine的に増殖能が増加することが報告されている(N.Morisaki et al.,Atherosclerosis 78:61-67,1989)ことから、得られた培養細胞のconditionedmediumを用いて正常の中膜平滑筋細胞の増殖への影響を観察したところ増殖刺激を示すデーターが得られた。現在、これらのフェノタイプの変換の確認された培養細胞をlarge scaleに増殖させ、mRNAを採取してOkayama-Bergの方法を用いてcDNA libraryを作製し、対照の細胞とフェノタイプの変換した細胞との間でのmRNAの発現の違いを明らかにする目的でdifferential screeningを準備中である。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] T.Kanzaki,S.Murano,N.Morisaki,Y.Saito,S.Yoshida: "Increased Plasma fibronectin in Werner syndrome" The Lancet. 339. 1244- (1992)

  • [文献書誌] R.Thweait,S.Murano,R.D.Fleischmann,S.Goldstein: "Isolation and characterzation of gene seguends overexpreased in Werner Syndrome fibroblasts during prematire replictive senesunce" Experimental Gerontology. 27. 433-440 (1992)

  • [文献書誌] 村野 俊一: "ウェルナー症候群" からだの科学. 167. 24- (1992)

  • [文献書誌] 村野 俊一: "抗酸化剤・スカベンジャーによる治療2 老化" 治療学. 26. 587-590 (1992)

  • [文献書誌] 村野 俊一: "老化遺伝子ー細胞老化、Werner症候群と関連してー" 呼吸. 11. 430-435 (1992)

  • [文献書誌] 村野 俊一,齋藤 康: "リスクファクターの新しい見方 ー老化と動脈硬化 高久史麿監修 動脈硬化症 update" 中外医学社, 199 (1992)

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公開日: 1994-03-23   更新日: 2016-04-21  

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