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1992 年度 実績報告書

慢性関節リウマチ病態における免疫担当細胞表面分子の発現と機能異常に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 04670378
研究機関東京大学

研究代表者

井上 哲文  東京大学, 医学部(病), 講師 (30092141)

研究分担者 伊藤 健司  東京大学, 医学部(病), 医員
キーワード慢性関節リウマチ / CD44 / ヒアルロン酸 / IL-2 / IL-6 / ICAM-1
研究概要

1.CD44は種々の細胞表面に発見されている膜蛋白であり、ヒアルロン酸など細胞外基質のリセプターとして、あるいは単球系、T細胞における補助シグナル伝達分子として知られている。そこで、抗CD44抗体、あるいはナチュラルリガンドのひとつであるヒアルロン酸を用い、ヒト末梢血T細胞におけるCD44表面抗原の機能的役割を検討した。
2.健常人末梢血よりFicoll法、1-leucine methyl ester処理、Nylon-wool column処理、rosette法により得たT細胞を固相化抗CD3抗体で活性化し、抗CD44モノクローナル抗体あるいはヒアルロン酸を添加して影響をみた。
3.抗CD44抗体添加により(1)IL-2産生増強(2)IL-6産生増強(3)同種細胞間接着増強(4)ICAM-1発現増強をみた。またヒアルロン酸の添加により(5)IL-2産生増強をみた。
4.CD44表面抗原は細胞外基質をリガンドとする接着因子としての役割のみならず、補助シグナル伝達能をも有することが、この実験モデルでも確認された。抗CD44抗体によりICAM-1発現増強がみられたことは、活性化亢進の機序としてICAM-1発現増強による同種細胞間相互作用強化も考えられる。さらにナチュラルリガンドのひとつであるヒアルロン酸によりIL-2産生増強がみられたことは、慢性関節リウマチの関節炎局所の病態におけるCD44抗原、ヒアルロン酸の関与を示唆するものかも知れない。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] OKA,H.,HIROHTA,S.,INOUE,T.,ITO,K.: "EFFECTS OF INTERFERON-α ON HUMAN B CELL RESPONSIVE-NESS:BIPHASIC EFFECTS IN CULTURES STIMULATED WITH STAP-HYLOCOCCUS AUREUS." CELLULAR IMMUNOL.139. 478-492 (1992)

  • [文献書誌] HIROHATA,S.,SHINOHARA,S.,INOUE,T.,MIYAMOTO,T.,LIPSKY,P.: "REGULATION ON OF B CELL FUNCTION BY LOBENZARIT,A NOVEL DISEASE MODIFYING ANTIRHEMATIC DRUG." ARTHRITIS RHEUM.35. 168-175 (1992)

  • [文献書誌] HIROHATA,S.,INOUE,T.,ITO,K.: "DEVELOPMENT OF RHEUMATOID ARTHRITIS AFTER CHRONIC HEPATITIS CAUSED BY HEPATITIS C VIRUS INFECTION." INTERNAL MEDICINE. 31. 493-495 (1992)

  • [文献書誌] SHINOHARA,S.,HIROHATA,S.,INOUE,T.,ITO,K.: "PHENOTYPIC ANALYSIS OF PERIPHERAL BLOOD MONOCYTES ISOLATED FROM PATIENTS WITH RHEUMATOID ARTHRITIS." J.RHEUMATOL.19. 211-215 (1992)

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公開日: 1994-03-23   更新日: 2016-04-21  

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