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1992 年度 実績報告書

ICAM-1分子発現調節に関与する新たなサイトカインの遺伝子クローニング

研究課題

研究課題/領域番号 04670382
研究機関東京医科歯科大学

研究代表者

宮坂 信之  東京医科歯科大学, 難治疾患研究所, 教授 (30157622)

キーワードICAM-1 / VCAM-1 / ELAM-1 / 血管内皮細胞 / サイトカイン
研究概要

本年度は,ICAM-1発現増強因子の分離,精製及び遺伝子クローニングを試みた。ICAM-1発現増強因子はヒト急性白血病株CEMを無刺激下で48時間培養,これを硫安塩析し,さらに濃縮することにより得た。この粗分画は,臍帯脈由来ヒト血管内皮細胞(HUVEC)のICAM-1を強く誘導すると共に,VCAM-1,ELAM-1の発現をも増強したため,この因子をcell adhesion molecule regulatory factor(CAM-RF)と命名し,さらにその分離,精製を試みた。CAM-RFの物理生化学的性状は,63℃,30分の熱耐性,pH2の酸耐性,トリプシン処理に部分感受性を示した。中和実験の結果から,CAM-RFはIL-1,TNFα,γ-IFNと異なる物質であり,ゲル濾過法からは分子量約5万であることが推測された。CAM-RFはHUVECのみならず,滑膜細胞のICAM-1発現をも強く誘導した。等電点電気泳動法からは,pIは7と4前後であり,HPLCにおいて2つのピークがみられた。しかし,この方法でCAM-RFのアミノ酸解析をするためには大量の培養液が必要となるため,CAM-RFの遺伝子クローニングを試みた。すなわち,現在,CEMより動物発現ベクターを用いてcDNAライブラリーを作成し,COS細胞にトランスフェクトさせ,その培養上清のICAM-1発現誘導活性をスクリーニングすることにより,ICAM-1の遺伝子のクローニングを行っている。その結果,現在までのところ,ICAM-1発現増強活性を有するポジティブクローンを数種得ており,現在,これを確認中である。今後,このポジティブクローンを用いてさらに遺伝子クローニングを進める所存である。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] Miyasaka,N. et al.: "An immunomodulatory protein,Ling Zhi-8(LZ-8),facilitates cellular interaction through modulation of adhesion molecules" Biochem.Biophys.Res.Commun.186. 385-390 (1992)

  • [文献書誌] Miyake,S. et al.: "β1 integrin-mediated interaction with extracellular matrix proteins regulates cytokine gene expression in synovial fluid mononuclear cells of rheumatoid arthritis patients" J.Exp.Med.,. (1993)

  • [文献書誌] Tateishi,M., et al.: "Spontaneous production of Epstein-Barr virus by B lymphoblastoid cell lines obtained from patients with Sjogren's syndrome." Arthritis & Rheumatism. (1993)

  • [文献書誌] Saito,I. et al.: "VLA-4/VCAM 1 pathway in the salivary and lacrimal glands of Sjogren's syndrome." J.Clin.Lab.Analys.(1993)

  • [文献書誌] 宮坂 信之: "サイトカイン療法-up DATE(高久 央慶 編)" 南江堂, 248 (1993)

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公開日: 1994-03-23   更新日: 2016-04-21  

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