研究課題/領域番号 |
04670406
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研究機関 | 秋田大学 |
研究代表者 |
石岡 知憲 秋田大学, 医学部, 助手 (10146772)
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研究分担者 |
飯塚 政弘 秋田大学, 医学部, 助手 (00241654)
中込 治 秋田大学, 医学部, 教授 (70143047)
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キーワード | Crohn病、(クローン病) / 分子生物学 / 遺伝子 / イムノスクリーニング / PCR法 / 炎症性腸疾患 / 麻疹ウイルス |
研究概要 |
本研究の目的は、分子生物学的方法を用いCrohn病の病因となりうる未確認物質をクローニングし同定することである。この目的達成のため、われわれは2つのアプローチ法により研究を行なった。 第1のアプローチ法は、Crohn病患者病変部腸組織よりcDNAライブラリーを作成し、Crohn病患者血清によりイムノスクリーニングを行ない、Crohn病の病因に関与していると考えられる物質を同定する方法である。われわれは、この方法にて、120万個のcDNAをスクリーニングし、63個の陽性クローンを得ることに成功した。現在われわれは、この63個の陽性クローンの全塩基配列を決定すべくさらに研究を進めている。 第2のアプローチ法は、現在Crohn病の病因に関与している可能性が強く示唆されている麻疹ウイルスに焦点を当て、それが真にCrohn病の病因に関与しているか否かを遺伝子レベルで証明する方法である。すなわち、RT-PCR法により、Crohn病患者病変部における麻疹ウイルス遺伝子の証明を試みた。われわれは15例のCrohn病患者病変部腸組織よりRNAを抽出し、4種類の麻疹ウイルス構造蛋白遺伝子(Nucleocapsid、matrix、fusion protein、hemagglutinin)に特異的なプライマーを用いてRT-PCRを行なった。その結果、Nucleocapsid遺伝子に特異的なプライマーを用いたRT-PCRにより、全例に陽性バンドが認められた。そのため、われわれは得られたRCR陽性バンドの全塩基配列の決定を行ない、麻疹ウイルス遺伝子とのホモロジーを調べたが、両者間にホモロジーは認められず、陽性バンドは麻疹ウイルスに由来するものではないことが明かとなった。この結果は、麻疹ウイルスがCrohn病の病因に関与している可能性が極めて低いことを示唆するものと考えられた。
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