• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1994 年度 実績報告書

肝細胞内情報伝達機構に対する慢性エタノール投与の影響

研究課題

研究課題/領域番号 04670441
研究機関名古屋市立大学

研究代表者

東 克謙  名古屋市立大学, 医学部, 助手 (30238266)

キーワード慢性エタノール投与ラット / 肝細胞 / 細胞内情報伝達 / Phosphdipase C / エタノール / vasopressin / protein kiuaseC / protein kiuaseA
研究概要

平成6年度の研究では培養肝細胞を用い,単一肝細胞レベルにおけるエタノール(EtOH)(30-300mM),vasopressinによる細胞内Ca^<2+>の変化,つまりCa^<2+>-oscillationを観察し,さらにvasopressinの反応に対するprotein kinaseC(PKC),protein kinaseA(PKA)の影響について検討した。EtOHによる反応はコントロールラット(コ群),慢性エタノール投与ラット(エ群)両群において一過性のCa^<2+>-スパイクを呈し,初期速度には差はみられないが,エ群においてCa^<2+>-濃度の減少速度は緩やかであり,慢性エタノール投与により小胞体におけるATP依存性Ca^<2+>-ポンプ(Ca^<2+>-ATPase)活性の低下が示唆された。vasopressin(0.1-1.0nM)によるCa^<2+>-oscillationはコ群と比較してエ群では棘波型より持続型が有意に多かったが,細胞内Ca^<2+>上昇の初期速度,最高Ca^<2+>濃度には差はみられなかった。また,vasopressinによる反応は平成5年度の報告で明らかにしたように浮遊肝細胞と同様に,両群においてPKC賦活剤のphorbol ester前処置で抑制され,PKA賦活剤のcAMP-nanlogで増強されたが,その程度はエ群において明らかに減弱し,エタノール投与により耐性を生じるものと考えられた。

  • 研究成果

    (7件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (7件)

  • [文献書誌] 山田潤一,他: "分離肝細胞におけるエタノールによる細胞内情報伝達機構" アルコール代謝と肝. 11. 25-31 (1992)

  • [文献書誌] 東克謙,他: "慢性エタノール投与ラット肝細胞におけるエタノールによるphosphdipaseC活性化について。" アルコール代謝と肝. 11. 32-38 (1992)

  • [文献書誌] 東克謙,他: "ホスホリバーゼC依存性肝細胞内情報伝達機構に対するエタノールの影響" アルコール代謝と肝. 12. 28-39 (1992)

  • [文献書誌] 東克謙,他: "慢性エタノール投与ラットにおけるホルモン作動性ホスホリバーゼC活性" アルコールと医学生物学. 13. 69-75 (1993)

  • [文献書誌] 埜村智之,他: "受容体作動性肝細胞内情報伝達機構に及ぼす慢性エタノール投与の影響" アルコールと医学生物学. 14. 11-18 (1994)

  • [文献書誌] 赤地和範,他: "肝細胞におけるホスホリバーゼC作動性肝細胞内情報伝達に" 肝臓. 35. 146-156 (1994)

  • [文献書誌] Jan B.Hoek.etal: "Alcohl,Cell Menulranes,and Signal Transduction in Brain" AllingC etal.PlenumPress.NewYork, 219-233 (1993)

URL: 

公開日: 1996-04-08   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi