研究課題/領域番号 |
04670469
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研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
大串 文隆 徳島大学, 医学部附属病院, 講師 (80201375)
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研究分担者 |
曽根 三郎 徳島大学, 医学部, 助教授 (40145024)
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キーワード | 肺線維症 / 好中球遊走因子 / 1L-1α, / 肺胞マクロファージ / 線維芽細胞 |
研究概要 |
ラットにブレオマイシン(BLM)を経気管的に投与し肺線維症モデルを作製した。このモデルを用い間質性肺炎(炎症)から線維化における肺局所での変化を肺胞マクロファージ(AM)のIL-1産生の面から解析した。IL-1の分泌型、細胞関連型の両者について検討し、分泌型IL-1はBLM投与1日目のAM培養上清にのみ放出されていたが、細胞関連型IL-1はBLM投与初期より数日にわたり産生されていることが認められた。抗体処理により細胞関連型IL-1はIL-1αで、分泌型IL-1はIL-1βであることが確認された。BLM肺より得たAMの線維芽細胞増殖への影響をみると、細胞関連型IL-1(IL-1α)は細胞増殖に抑制的に作用した。IL-1は、線維芽細胞を刺激し種々の因子を放出させることが知られている。動物実験より得た結果をもとにIL-1αの線維芽細胞への作用を見るためにin vitroの系で解析した。人肺線維芽細胞をIL-1αで刺激すると、培養上清中に強い好中球遊走活性(NCA)が認められた。このNCAの性質について検討した。このNCAは熱に比較的安定であり、エーテルでは抽出できなかった。また抗C5抗体処理においてもNCAの低下は認められなかった。ゲル濾過法で分画を行ったところ分子量10万以上と1万以下の2つの画分に活性のピークが認められた。抗IL-8抗体処理を行うと1万以下のピークの活性が中和された。線維芽細胞はIL-1の刺激によりIL-8を中心とした好中球遊走因子を放出し、肺局所への好中球集積に関与することが示された。以上のことよりIL-1は炎症から線維化にいたる過程において重要な役割を演じていることが考えられる。
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