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1992 年度 実績報告書

筋萎縮性側索硬化症の脊髄前角でのカルシトニン遺伝子関連ペプチドの蓄積機序の解明

研究課題

研究課題/領域番号 04670482
研究機関山形大学

研究代表者

加藤 丈夫  山形大学, 医学部, 講師 (90194828)

キーワード筋萎縮性側索硬化症 / カルシトニン遺伝子関連ペプチド / in situハイブリダイゼーション / ビオチン化オリゴヌクレオチド
研究概要

孤発性筋萎縮性側索硬化症(ALS)の腰髄前角でのカルシトニン遺伝子関連ペプチド(CGRP)mRNAの発現をin situハイブリダイゼーション法を用いて調べた。方法:ALS8例、非ALS5例の腰髄を剖検時に急速凍結し、凍結切片(10μm)を作成した。切片は4%パラフォルムアルデヒドで5分間固定後、エタノール→クロロフォルムにて脱脂し、プローブと12時間反応(38℃)させた。尚、プローブとの反応前に40μg/mlのProteinase K(37℃、10分間)処理および非処理の2通りの方法を行なった。プローブとして、DNA合成装置で合成した30塩基オリゴヌクレオチド(CGRPmRNAに対してアンチセンスおよびセンス)をPhotoprobe^<(] SY.encircledR. [)>biotin(Vector)でビオチン化し、ブタノールルおよびエタノール沈殿にて回収したものを0.2μg/ml in hybridization bufferの濃度で用いた。発色反応にはストレプトアビジンアルカリフォスファターゼ→NBT・BCIPを用いた。プローブのビオチン化を確認するため、ニトロセルロース膜に5pg/μl〜50ng/μlのプローブおよび非ビオチン標識オリゴヌクレオチドを各1μlずつドットし、上記の方法にて発色させた。結果:Dot blottingにて、全てのドットで濃度依存性に陽性反応を呈した。非ビオチン標識オリゴヌクレオチドは呈色されなかった。ALSおよび対照例の腰髄を用いたi situハイブリダイゼーションではALS2例、対照例1例でProteinase K処理しアンチセンスプローブを用いた切片で陽性反応を呈した。陽性反応は前角細胞核周部に認められた。他の例では陽性反応は認められなかった。考察:ヒト剖検例の腰髄を用いてCGRPmRNAのin situハイブリダイゼーションが可能であることがわかった。しかし、その検出感度は死後時間や組織の死後変化の程度に大きく依存すると思われ、CGRPmRNAの発現の程度を症例間で比較することは困難と思われた。

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公開日: 1994-03-23   更新日: 2016-04-21  

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