研究課題/領域番号 |
04670484
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
中瀬 浩史 東京大学, 医学部(病), 講師 (80155738)
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研究分担者 |
砂田 芳秀 東京大学, 医学部(病), 教務職員 (00240713)
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キーワード | ミトコンドリア脳筋症 / 突然変異 / Chemical clearage法 / ヘテロプラスミー / 塩基配列 / 表現型 |
研究概要 |
我々が把握したミトコンドリア脳筋症の患者数は当初予定した対象症例20例よりさらに増加し、成人型32例を数えた。本研究の計画を作成して以降さらにミトコンドリア点突然変異の同定されたものの数は増え、一方単なる多形性との異同が問題となっている。そこで我々はまず既知の点突然変異の有無をすべてスクリーニングを行なった。その結果、(1)自律神経症状による消化器症状が前景となる症例で#3243のAからGへの変異、(2)傍脊柱筋が主に侵される非典型的ミオパチーで従来ミトコンドリア筋症とは考えにくい組織像を示した症例で2Kbにわたる矢失を認めた、(3)ミオクローヌスのみを示す症例で#11084のAからGへの変異を認めた。これらは従来の臨床型と遺伝型とが対応がついていない症例であり、いずれも投稿準備中である。(一部は厚生省筋ジストロフィー班会議、関東地方会(日本神経学会)において発表した。)さらに既知の点突然変異が認められていない症例に関してchemical clearage法及びdye primerを用いた螢光シーケンス法によって16_∞6Kbのミトコンドリア遺伝子の相当部分を配列決定した。これらの多くはアミノ酸変異を伴なわないもの、多形との区別がつきづらいものが含まれており、ヘテロプラスミーのみで病因と考えて良いのか、さらに種間の保存の有無、家系内調査を加える一方、全周の塩基配列の決定及び他の症例に関してもヘテロプラスミーの有無及び塩基配列の決定を急いでいる段階である。本年度内にすべての課題を終了することはできなかったが、間もなく本課題での実験は終了する予定であり、上記(1)〜(3)の本プロジェクトのbiprdnctとともに発表する予定である。
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