研究概要 |
新生及び1週令ラット大脳由来細胞を0.5%FCS、インシュリンを含む培養液で培養した。インシュリンを添加しないと細胞は変性したので、5μg/mlのインシュリンを加えた。FGFはoligoに対して増殖活性を示したが、O-2A progenitor cellに対しては弱いか、もしくは活性を認めなかった。EGFはoligoに対し増殖活性を示したが、O-2A progenitor cellでは新生ラットでは効果がなく1週令では増殖活性を示した。PDGFはO-2A progenitor cellとoligoともに増殖活性を示した。endothelin-3は、初期にはO-2A progenitor cellとoligoに対し増殖活性を示したが、中期培養後には両者とも変性・脱落、astrocyteの増殖がみられ、bunclleの形成がみられた。retinoic aeidはO-2A progenitor cell,oligoに対してtoxicに作用し、変性・脱落を示した。新生oligoは、0.5%FCSの培養条件下では9-10日後には変性・脱落したが、1週令のoligoでは、そうではなかった。低濃度のEGF、PDGF投与群では変性の抑制とBrdllによるとりこみがみられ、分裂を促進した。インシュリンやEGF、PDGFはO-2A progenitor cellやoligoのsurvival factorとしても作用していると推定された。それぞれの因子は、他の細胞系の増殖もきたすので、長期培養時に、oligoに有利に働くかどうか今後の検討を要する。また栄養因子間の相互作用についても今後の検討を要する。また4週令由来のoligoについての栄養因子の作用についても検討中である。
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