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1992 年度 実績報告書

随意的saccadeに先行する脳皮質電位の研究

研究課題

研究課題/領域番号 04670498
研究機関帝京大学

研究代表者

清水 夏繪  帝京大学, 医学部, 教授 (80095017)

キーワード眼球運動 / 運動準備電位 / 脳皮質電位 / 随意運動 / saccade
研究概要

Saccadic eye movementsに先行する立ち上がり緩徐な陰性電位(運動準備電位、presaccadic negative potential,PSN)はself-paced voluntary saccadeにおける方が、visually triggered saccadeにおけるよりも出現しやすく、また、振幅も大きく、随意性の高いタスクでより出現しやすいことがこれまでに明かとなっている。この陰性電位の役割を知るために、随意性の高いself-paced voluntary saccadeに先行するPSNを検討した。
方法は振幅10゚のsaccadeをランダムに4-5秒に1回反復し、国際10-20法に準じ脳波を記録した。脳波と眼電図の多チヤンネル同時記録を行いデータを保在し、後に、眼電図での眼球運動の開始点をトリガーとして、トリーガー前2.8秒、トリガー後1.2秒の計4秒の分析時間で脳波を平均加算し、saccadeに先行する脳波質電位を得た。
その結果、PSNは頭皮上の広い範囲で出現し、Czで最大振幅を示す例がほとんどで、その他はPz、稀にOzで最大振幅を示すものがあった。右向きと左向きの眼球運動について別々に分析すると、前頭部から頭頂部では眼球運動の方向と反対側の頭皮上で有意にPSNが高振幅であったが、後頭葉では眼球運動の方向と同側で高振幅になる傾向にあった。その理由は不明であるが、視覚誘発電位でも視覚刺激を与えた視野と同側の後頭部で優位に出現することと関連していると思われる。PSNは補足運動野と前頭眼野の神経活動の総和を反映していることが示唆されたが、補足運動野と前頭眼野以外の後頭葉神経活動もPSNの発生に関与していることが示唆され、視覚刺激もPSNに関与していることが示された。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 清水 夏繪: "眼球運動関連脳電位" 神経眼科. 9. 56-58 (1992)

  • [文献書誌] Natsue Shimizu & Ryouichi Okiyama (H.Narabayashi,T.Nagatsu,N.Yanagisawa and Y.Mizuno ed.): "Advances in Neurology,vol.60 (Bereitschaftspotential Preceeding Voluntary Saccades is Abnormal in patients With parkinsorn's Disease)" Raven press, 398-402 (1993)

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公開日: 1994-03-23   更新日: 2016-04-21  

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