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1992 年度 実績報告書

血管内皮細胞による血圧調節桟構の研究

研究課題

研究課題/領域番号 04670526
研究機関岐阜大学

研究代表者

宮崎 青爾  岐阜大学, 医学部・附属病院, 講師 (50108502)

キーワードL-アルギニン / L-シトルリン / 一酸化窒素 / cGMP / h-ANP / レニン
研究概要

本年度は、NO(EDRF)の前駆体と考えられるL-arginineの血圧や脈管作動性のホルモンなどに与える影響について、正常ヒトとウイスターラットの両者で検討した。ヒトでは臨床的に使われているいわゆるアルギニン試験を行い、血圧や脈拍、NO(EDRF)の間接的な証明としてcGMPとL-アルギニンおよびL-シトルリン、その他レニン(活性型・不活性型)、cAMP、hANP、インスリン、グルカゴンなどを測定した。ラットでは、大腿静脈に挿入したカニュウーレから無麻酔下でL-アルギニンを静注して、血圧・脈拍を測定した。次のような結果を得た。
1.ヒトではL-アルギニンで明かな降圧反応が観察された。この降圧には、同時にcGMPやL-シトルリンの血中レベルの上昇が観察され、間接的なデータではあるが、NO(EDRF)の上昇を介する機序が推測された。また、血圧低下と共にhANPが上昇した。hANPの上昇は原因は不明である。L-アルギニンそのものの作用である可能性がある。
2.一方、ラットでは、L-アルギニンは、降圧に次いで昇圧に転ずる二相性の血管反応を呈した。1)この降圧反応は、中枢神経系の抑制により増強されることはあっても、末梢交感神経系や副交感神経系では調節を受けず、PGやcGMPとも無関係な機序で惹起されると考えられた。2)これに対して、降圧に続発した昇圧反応は、間接的かあるいは部分的に、β-交感神経系やPG系の阻害薬で抑制され、間接的と思われるが、アトロビンとcGMPとも関連する未知の機序で抑制されたと推定された。
3.以上のように、ヒトとラットでは、L-アルギニンによる血管反応は異なることが明らかとなった。これは、種差による可能性もあったが、特にラットの降圧反応は、非特異的である可能性が強く示唆された。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Izai,M: "Provenin-renin axis in synovial fliuid in patients with rheumatoid aithsitis and osteoaithsitis" Evdocrinol Japan. 39. 259-267 (1992)

  • [文献書誌] 森岡 康夫: "L-アルギニンの血圧に対する作用:ヒト及び無麻酔ラットでの検討" 岐阜大学医学部紀要.

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公開日: 1994-03-23   更新日: 2016-04-21  

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