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1993 年度 実績報告書

高血圧の臨床疫学に関する研究-久山町研究-

研究課題

研究課題/領域番号 04670539
研究機関九州大学

研究代表者

清原 裕  九州大学, 医学部, 助手 (80161602)

キーワード高血圧 / 発症率 / 疫学調査 / 前向き追跡研究 / 中心性肥満 / アルコール
研究概要

【目 的】久山町の地域住民の追跡調査資料をもとに正常血圧者からの高血圧発症率とその危険因子について検討した。【方 法】1978年の久山町成人検診を受信した満40歳以上の一般住民2449名(当該年齢人口の82.2%)のうち、脳卒中、心筋梗塞、高血圧の既往歴のない正常血圧者(坐位3回測定平均値、収縮期血圧<140mmHgかつ拡張期血圧<90mmHg)で、1979年以後の追跡記録を有する男性430名(平均年齢53.6歳)、女性663名 (53.2歳)、計1093名を対象とした。1988年まで10年間の追跡期間中に、少なくとも2回の検診で、坐位血圧が収縮期血圧140mmHg以上または拡張期血圧90mmHg以上(JNC-V)となった者、またはこの期間中に降圧薬服用を開始した者を高血圧発症者と判定した。追跡開始時の年齢、BMI、中心性肥満(肩胛下/上腕部の皮脂厚比)、脈拍、総コレステロール、中性脂肪、空腹時血糖、gamma-GTP値、ヘマトクリット値、心電図左室肥大、飲酒習慣、喫煙習慣、高血圧の家族歴を用いて、高血圧発症の危険因子を検討した。【成 績】【.encircled1.】追跡期間中に男性97名、女性156名が高血圧を発症した。その発症率(対1000人年)はそれぞれ27.4、27.8であった。男女の発症率は加齢とともに増加した。【.encircled2.】年齢調整による分析では、男性では、収縮期血圧、拡張期血圧、飲酒習慣、BMI、gamma-GTP値、中性脂肪、ヘマトクリット値が、女性では収縮期血圧、拡張期血圧、BMI、皮脂厚比が高血圧発症の有意の危険因子となった。男性では、飲酒レベルの上昇とともに高血圧発症率は有意に上昇し、1日1合未満の少量飲酒者も有意の危険因子となった。【.encircled4.】多変量解析では、年齢及び平均血圧に加え、男性では飲酒習慣が、女性では皮脂厚比が高血圧発症の有意の独立した危険因子となった。【結 論】男性では、飲酒は少量から、女性では中心性肥満が高血圧発症の危険因子となることが示唆された。第16回日本高血圧学会総会にて発表、第15回国際高血圧学会発表予定。)

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 大森,将: "高齢者高血圧に及ぼす血清インスリン値の意義-久山町研究-" 日本老年医学会雑誌. 30. 595-601 (1993)

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公開日: 1995-03-23   更新日: 2016-04-21  

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