研究課題/領域番号 |
04670572
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研究機関 | 旭川医科大学 |
研究代表者 |
奥野 晃正 旭川医科大学, 医学部, 教授 (10000960)
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研究分担者 |
角谷 不二雄 旭川医科大学, 医学部, 助手 (70240645)
伊藤 善也 旭川医科大学, 医学部, 助手 (70241437)
沖 潤一 旭川医科大学, 医学部, 助手 (60152401)
東 寛 旭川医科大学, 医学部, 助手 (00167909)
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キーワード | 概日リズム / 縮日リズム / 黄体化ホルモン / 卵胞刺激ホルモン / テストステロン / 思春期 / 二次性徴 / 性成熟 |
研究概要 |
生体活動のリズムのうち、周期の早いものとして心拍動、縮日および概日リズムを示すものとして下垂体・性腺系のホルモン分泌、さらに経過の長いものとして成長および性成熟過程を取り上げ成長発達医学の立場から検討した。 1.下垂体・性腺系の活動リズムを幼児期から思春期中期までの小児を対象に検討した。ゴナドトロピン(LH,FSH)およびテストステロンの血中濃度を高感度で測定し、従来の報告とは異なり幼児においても明かな縮日リズムと概日リズムが存在することを明らかにした。その概要は次の通りである。(1)血清LHは年齢・二次性徴の如何にかかわらず昼夜共に脈動的分泌で特徴づけられる縮日リズムと夜間に高振幅となる概日リズムを持っている。(2)幼児期には安定した平均血中濃度を示すLHおよびFSHは、睾丸容量が3mlに達すると急上昇する。その要因は脈動的分泌の数(縮日リズムの周期)の変化によるものではなく、基礎分泌と脈動的分泌の振幅増大にある。(3)血清LHおよびFSH濃度の上昇がおこると、それまで漸減していた身長増加速度が増加に転ずる。(4)血清テストステロンは、幼児期には緩慢に上昇を続けているが、LHおよびFSHの急上昇に2〜3年遅れて思春期レベルに到達する。 2.体重の変化について低出生体重児を対象に検討したところ、体重増加速度には22例中21例で平均周期が9.28±1.05日の長日リズムがあった。このリズムは性、在胎週数、出生体重、水分およびエネルギー摂取量とは独立のものであることが明らかとなった。 3.インスリン依存型糖尿病の心拍動を、超音波ドップラー法によって左右の心室流入血流および流出血流波形として計測した。糖尿病罹病期間が平均4年8カ月の早期から心室拡張早期の弛緩障害が認められた。
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