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1993 年度 実績報告書

糸球体腎炎の発症・進行における糸球体内皮細胞の役割について

研究課題

研究課題/領域番号 04670573
研究機関弘前大学

研究代表者

柿崎 良樹  弘前大学, 医学部, 講師 (40160973)

研究分担者 和賀 忍  弘前大学, 医学部附属病院, 講師 (10167744)
キーワード糸球体内皮細胞 / 単球遊走因子 / メサンギウム細胞 / 細胞外基質成分
研究概要

1.培養糸球体内皮細胞のmonocyte chemoattractant protein-1(MCP-1)の産生について
本研究は,平成4年度の「糸球体内皮細胞の単球遊走因子産生について」の研究を発展させたものである.すなわち,糸球体内皮細胞により産生される単球遊走因子が,最近,炎症反応において単球の遊走,活性化に重要な役割をもつと注目されているMCP-1と同一であるかについて,単球遊走活性,細胞の免疫組織染色およびMCP-1のmRNA発現の点から検討し次の結果を得た.(1)糸球体内皮細胞の培養上清の単球遊走活性は,MCP-1に対する特異抗体により吸収除去された.(2)抗MCP-1抗体を用いた酵素抗体三層法により培養糸球体内皮細胞は明らかな陽性を示した.(3)ヒトMCP-1のcDNAを用いたnorthern blottingにより培養糸球体内皮細胞のMCP-1mRNA発現を認め,これはprotein kinase Cの活性化により著明に増強した.以上の結果から,糸球体内皮細胞はMCP-1産生により単球の遊走,活性化に関与し,糸球体腎炎の発症進展において重要な役割を果たすと考えられた.
2.メサンギウム細胞の細胞外基質成分産生に対する糸球体内皮細胞の影響
本研究では,糸球体メサンギウム細胞を単離,培養し,さらに糸球体内皮細胞との同時培養法を確立した.この培養システムを用いてメサンギウム細胞の細胞外基質成分産生に与える糸球体内皮細胞の影響を検討したところ,内皮細胞との同時培養においてメサンギウム細胞の産生するフィブロネクチンが量および質的に変化するという結果を得た.これにより糸球体内皮細胞がメサンギウム細胞の機能に影響を与えることが示され,糸球体腎炎における糸球体内皮細胞の新たな役割が示唆される.

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公開日: 1995-02-08   更新日: 2016-04-21  

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