研究課題/領域番号 |
04670590
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
長嶋 正實 名古屋大学, 医学部, 講師 (80101666)
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研究分担者 |
馬場 礼三 名古屋大学, 医学部, 医員
後藤 雅彦 名古屋大学, 医学部, 医員
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キーワード | 不整脈 / 先天性心疾患 / 水泳 / 潜水 / 顔面浸水 / 水中心電図 / 小児 / スクリーニング |
研究概要 |
不整脈児、先天性心疾患症例に対して水中心電図記録をし、昨年度までに行った健常児の水中での心拍数変動や新しく出現する不整脈について比較検討した。これらのデータを解析し、同時に行った顔面浸水試験やトレッドミル運動負荷試験のデータと比較検討し水泳の可否、水泳指導のガイドラインを作成した。 【健康児の指導】水中での健康児の不整脈発現率は50%と著しく高い。比較的軽微な不整脈が多いが、時に3秒以上の長い心停止を認める。またこの不整脈は潜水中および冷水のほうが出現する頻度が高く、自律神経の影響を受けていることが予想される。 【不整脈児の指導】不整脈児は水中での不整脈の発現率(76.7%)はさらに高い。特に心室頻拍、高度房室ブロック、完全房室ブロックなどを持つ症例では重篤な不整脈が出現する可能性があるので後述するスクリーニング法を実施して出現する不整脈を予測し、必要に応じて水中心電図記録を行う。 【先天性心疾患術後症例の指導】健常児と比較して、より重症の不整脈が出現することが多い。後述するスクリーニング法により水中で出現する不整脈はほぼ予測できるので水泳前に検査を行うことが薦められ、必要に応じて水中心電図記録を行う。 【重症例のスクリーニング法】水中の不整脈は顔面浸水のそれと類似し、鋭敏度89.7%、特異度85.7%、予測値92.9%、正確度88.4%と高く、特に4℃の冷水による顔面浸水が再現性が高い。水泳中に出現する不整脈は運動誘発性に近いのでトレッドミル運動負荷試験で誘発される不整脈に類似し、鋭敏度86.7%、特異度98.2%、予測値96.3%、正確度94.2%であった。以上によりスクリーニング法として顔面浸水試験とトレッドミル運動負荷試験が推奨される。
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