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1992 年度 実績報告書

後天性表皮水疱症抗原(7型コラーゲン)cDMAの単離と構造決定.

研究課題

研究課題/領域番号 04670640
研究機関京都大学

研究代表者

田中 俊宏  京都大学, 医学部助手 (50188314)

研究分担者 藤井 公男  京都大学, 医学部, 助手 (20209000)
キーワード後天性表皮水疱症 / 7型コラーゲン / 自己抗体. / アンカリングフィブリル / 細胞接着 / 細胞外マトリクス
研究概要

表皮水疱症は大別して先天性表皮水疱症と後天性表皮水疱症に分けることができる。いづれの場合も発症の主役となるのは、アンカリングフィブリルの主要構成蛋白である7型コラーゲンである。後天性表水疱症では、7型コラーゲンに対する自己抗体が生じ、この自己抗体が7型コラーゲンの機能を阻害する結果、細胞-細胞外マトリクスの接着性が障害され、表皮水疱症が形成されると考えられている。したがって、我々は、7型コラーゲンの構造を明らかとすることを目的として、ヒト培養表皮細胞全mRNAに対応するcDNAを作製し、本蛋白をコードするcDNAの単離をおこなった。我々が単離に成功したcDNAによってコードされる蛋白は、7型コラーゲンを特異的に認識する単クローン抗体(LH7:2)によって特異的に認識され、従って、7型コラーゲンをコードするcDNA断片であることが明らかとなった。本cDNAは、全長約1KbのcDNAであり、本cDNAをプローブとして用いてメザンブロット法を施行すると約9、5Kの単一のバンドを示すことから、全体のおよそ10分の1に相当するものである。サンガー法を用いて、本cDNAの全塩基配列を決定し、それに基いてアミノ酸配列を決定したところ、本cDNAによってコードされる蛋白は、7型コラーゲンの非コラーゲン領域に相当するものであることが明らかとなった。常にデータベースを用いてホモロジー検索をおこなったところ、7型コラーゲン非コラーゲン領域は、フィブロネクチンのタイプIIIユニットと相同性を持つことが明らかとなった。7型コラーゲンおよびフィブロネクチンは、ともに表皮-裏皮の境界部に局在し、ともに細胞と下床との接着に関与していると考えられる高分子蛋白であるため、両者のアミノ酸配列に相同性があることは、7型コラーゲンの機能ドメインを考察するうえで興味深いものがある。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Tanaka Toshihiro: "Molecular cloning and characterization of type Vll collagen cDNA" Biochem, Biophy, Res, Comm.183. 958-563 (1992)

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公開日: 1994-03-23   更新日: 2016-04-21  

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