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1993 年度 実績報告書

菌状息肉症、ATLの発症予防・治療法確立の為のサイトカインを中心とした病態解析

研究課題

研究課題/領域番号 04670642
研究機関熊本大学

研究代表者

大石 空  熊本大学, 医学部・附属病院, 助手 (50194072)

研究分担者 本多 三男  国立予防衛生研究所, エイズ予防治療室, 室長 (20117378)
城野 昌義  熊本大学, 附属病院, 講師 (90117359)
キーワードMF(菌状息肉症) / c-ATL(皮膚型ATL) / IL-2R / sIL-2R / IL-2R・RNA / RT-PCR / HTLV-I / MT-2 cell line
研究概要

Mycosis fungoides(MF)とCutaneous type ATL(C-ATL)とは、その臨床および病理所見が極めて類似することがある。両者を鑑別する決定的要因は、その腫瘍化機序にHTLV-Iの関与がある(c-ATL)か、ない(MF)かである。さて、ATL細胞には特定の刺激なしにIL-2Receptor(IL-2R)の発現があることが報告されており、近年はHTLV-IのpXgeneによりコードされるP40^<tux>がIL-2Rの転写を亢進させる可能性が示唆されている。以上の点に注目し、病初期におけるMF、c-ATL間におけるIL-2Rレベルでの相異を検討した。前年度の研究の結果としては、皮膚病変部・浸潤細胞1のIL-2R、陽性率や血漿中可溶性IL-2R(sIL-2R)値がMFと比較し、c-ATLにおいて、有意に上昇していること、個々の患者において病変部のIL-2R陽性細胞数とsIL-2R値とは正の相関を示すことを、さらに末梢血中巣核細胞(PBMC)のIL-2Rは両疾患間で差のなかった(ともに正常値)ことより、病変部IL-2R陽性細胞数の上昇がsIL-2Rの上昇に関連していることを報告した。今年度は両疾患の初期病変部におけるIL-2R・RNAの発現をRT-PCR法を用いて検討した。HTLV-Iのmonoclonal integrationがあり、IL-2Rの発現が認められるMT-2 cell lineを用いてのスタンダードカーブを作成した。それによるIL-2R・RNAの半定量では、c-ATLにおいては、皮膚病変部1.0gあたり、MT-2細胞の873個に相等するIL-2R・RNAが存在しており、MFのそれでは100個以下のIL-2R・RNAしか存在しなかった。以上の結果より、タンパクおよび核酸レベルでも両疾患間にIL-2Rレベルでの相異があることが確認された。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Munashi Oishi: "Differences in IL-2Receptor Levels Between Mycosis Fungoides and Cutaneous Type Adult T-cell Leukemia/Lymphoma in the Early Stages of the Disease" Journal of Investigative Dermatology. 102. (1994)

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公開日: 1995-03-23   更新日: 2016-04-21  

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