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1992 年度 実績報告書

悪性黒色腫:転移巣の早期診断法と予後推定法の確立

研究課題

研究課題/領域番号 04670644
研究機関札幌医科大学

研究代表者

堀越 貴志  札幌医科大学, 医学部皮膚科, 助教授 (40145587)

研究分担者 江口 弘晃  札幌医科大学, 医学部皮膚科, 助手 (90223643)
キーワード悪性黒色腫 / 転移,浸潤能 / 血清5-S-CD / 細胞接着因子 / Matrigel assay
研究概要

研究費は、培養試薬、抗体、実験器具(消耗品)に有効に使用され下記のごとく研究成果を生んでいる。
1 メラニン形成異常の検討
血清5-S-CDは、黒色腫の病勢を反映する有力な腫瘍マーカーであるが、無色性黒色腫の患者の場合には、血清5-S-CDは、末期になって初めて上昇することが多い。この問題点を解決するため、黒色腫細胞の5-S-CD産生を亢進させる薬剤をスクリーニングしてきた。黒色腫細胞(SK-MEL-118)を1mg/mlのPGE1存在下で、48時間培養したところ、培養液中の5-S-CDは、約40%上昇した。細胞中の5-S-CDは、コントロールに比べ、有意な増加がなかった。臨床的に、PGE1製剤がバージャー病等に用いられており、今後、患者にPGE1製剤を投与し、血清5-S-CDの増加の有無を検討する予定である。人体に投与しても安全であり、黒色腫細胞の5-S-CD産生を亢進させ、かつ増殖を促進させないる薬剤の検討が必要であることが示された。
2 黒色腫細胞の細胞接着因子の解析と基底膜浸潤能
(1)インデグリンα2(コラーゲン、ラミニンレセプター)は殆どの原発、転移黒色腫組織で陽性であった。インテグリンα4(ファイブロネクチンレセプター)は殆どの黒色腫細胞で陰性であり、腫瘍巣の一部にのみ陽性細胞が認められた。インテグリンα2、α4ともIFN-β投与による発現の変化は明らかではなかった。
(2)CD44(ヒアルロン酸レセプター)抗体で黒色腫細胞を処理するとMatrigelへの浸潤能は、約70〜90%抑制された。細胞の移動、浸潤にCD44が重要な役割を果たしていることが示唆された。TGF-b,TNF,acidic FGF,basic FGF,EGFは、Matrigelへの浸潤能に変化を与えなかった。
(3)臍帯由来の内皮細胞への黒色腫細胞の接着は、TPAにより約50%抑制された。しかしTPAにより内皮細胞のVCAM-1の発現は亢進していた。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] K.Ezoe: "Turnor Necrosis factor-α increused the intergrin α_2β_1 expression and cell adhesion to type I Collagen in human clermal fibroblost" BBRC. (1993)

  • [文献書誌] T.Horikoshi: "Serum 5-S-Cysteingldopa(5-S-CD)as a Marker of Melaroma Progression" J.Dermatol.19. 809-813 (1992)

  • [文献書誌] H.Takahashi: "Alferation of Melarsna Melanogenesis by Peretypic Matifiers" J.Dermatol. 19. 814-817 (1992)

  • [文献書誌] 江口 弘晃: "悪性黒色腫におけるICAM-Iの発現" 日皮会誌. 102. 807-814 (1992)

  • [文献書誌] K.Fukuzawa: "Inhibitory effect of human fibroblast interferon(HuIFN-β)on the growth and inveisre potential of culkired human melarsma cells in Vitro" Brit.J.Dermatol. 126. 324-330 (1992)

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公開日: 1994-03-23   更新日: 2016-04-21  

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