研究課題/領域番号 |
04670674
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研究機関 | 和歌山県立医科大学 |
研究代表者 |
佐藤 守男 和歌山県立医科大学, 放射線科, 助教授 (50154109)
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研究分担者 |
溝端 敏晴 和歌山県立医科大学, 放射線科, 助手 (40239265)
田中 佳代 和歌山県立医科大学, 放射線科, 助手 (90217018)
辻 孝 和歌山県立医科大学, 放射線科, 助手 (20217300)
野村 尚三 和歌山県立医科大学, 放射線科, 助手 (30218359)
山田 龍作 和歌山県立医科大学, 放射線科, 教授 (90047085)
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キーワード | 金属ステント / 被覆型ステント / 動脈性ステント |
研究概要 |
取り出し可能な金属ステントを被覆し、動脈内に留置させ実際に取り出すことを実験的に試みた。被覆材料としてダクロン、PTFE(ポリテトラフルオレエチレン)、ポリウレタンの三種類を用いた。被覆ステントを収納させるためには、金属ステント単独を収納させるよりもより太いシースを必要とした。すなわち従来の8Fシースから10Fシースを用いた。10Fシースはイヌ大腿動脈からのアプローチは困難でより内径の大きな総頚動脈からのアプローチを必要とした。イヌ9頭の三種類の材料で被覆したステントを総頚動脈を介して胸あるいは腹大動脈内に留置した。ステント内径は8mm大、被覆材料の厚みは、0.5〜0.8mm大であった。一週後、一ヵ月、三ヶ月後に対側総頚動脈より10Fシースを挿入し取り出し フックを用いて留置させた金属ステント近位端のナイロン糸を引き寄せシース内に収納することを試みた。いずれの例でも取り出すことは困難であった。特に一週後でフックはナイロン糸に装着したが収納する際、ナイロン糸が切断した。組織学的検討で被覆型金属ステントではその近位、遠位端から一週後で既に薄い内膜がみられ、一ヵ月、三ヶ月後では血管内膜は埋没しフックで装着するのは困難な状態であった。 また、早期に取り出すにあたり、被覆された金属ステントは、内膜や血栓が付着しており、挿入時の10Fシースより太いシースを必要とする。今回、用いた体重12〜15kgのイヌでは10Fシースをこえる太いシース挿入は困難で、より大きなイヌを必要とする。不成功に終わり再工夫を考慮しつつ近々投稿準備中である。
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