研究概要 |
本年度はレーザー光源を用いたphotodensitometry装置による骨塩定量を実用化するために以下の検討を行った。 基本的な機器の構成について一部変更を行った。つまり、PIN・フォトダイオードと専用の自作アンプを,市販のフォトダイオードと専用アンプに変更した。ADコンバータには専用のドライバーソフトが添付されているが,それを用いてQuick Basicのプログラムを作成したところ,基本的なシステムの作動が確認された。しかし,ユーザーインターフェースに優れたVisual Basic(VB)のMS-DOS上での利用が可能になったため,プログラムをVBで作成することに変更した。フィルムスキャンの条件については,受光部のスリット径を暫定的に300mumとし,フィルムの最小移動距離は100mumに固定した。その他のパラメータも一定の関係で決定されることが確認された。本システムでは,フィルム上の任意の測定点での濃度測定,2点間のライン上の濃度測定および矩形領域での濃度測定を行うことが可能であった。得られた測定結果はテキストデータとして保存した。 パソコンの640KBのメインメモリーの制約や一配列が64KB以内というプログラミング上の制約のため,一次元や二次元のFFT,種々のデータ処理や加工は,他の専用ソフトたとえばPC-98用のグラフソフト(Ngraph)やMacintosh用の画像処理ソフト(NIH Image)などを,組み合わせて使用した。今後,MD法への応用を含め臨床経験を蓄積する予定である。
|