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1993 年度 実績報告書

生体顕微鏡下での虚血一再潅流障害成立機序の解析

研究課題

研究課題/領域番号 04670725
研究機関東京大学

研究代表者

安原 洋  東京大学, 医学部(病), 助手 (50251252)

研究分担者 小見山 高士  東京大学, 医学部(病), 医員
久保 淑幸  東京大学, 医学部(病), 医員
新本 春夫  東京大学, 医学部(病), 医員
重松 宏  東京大学, 医学部(病), 講師 (40134556)
キーワード虚血一再潅流障害 / 血小板活性化因子 / PAF / ハムスターチークパウチ / 血管収縮 / 微小循環 / 生体顕微鏡
研究概要

虚血-再灌流障害は微小循環系では白血球の血管外遊走や、血流循環不全が起き、炎症に類似した生体反応であることが知られている。当初予定していたように虚血-再灌流障害における血小板活性化因子(Platelete activating factor;PAF)の役割をさらに詳細に検討するため、PAFが微小血管を収縮する反応に注目し、PAF濃度と微小血管の収縮反応をhamster cheek pouchを用いた生体顕微鏡下で観察した。観察血管は微小循環系の血流調節を行っている10-30umの細動脈、とleukocyte-endothelium interactionの主座である10-30umの細静脈とし、PAFは0M、10^<-9>M、10^<-8>M、10^<-7>M、10^<-5>M、10^<-4>Mを用いた。投与方法はDietrichらによるmicropipetを用いたmicroapplication techniqueを使用し、PAFを1本の微小血管のみに投与した。血管収縮反応は局所投与後10分間観察し最大血管径の収縮反応をdose-response relationshipとしてsimulationし解析を行った。PAF投与2-4分後に細動脈、細静脈とも投与局所に最大収縮反応が観察され、10分後にはほぼ投与前の血管径に回復した。血管系の収縮はdose-response relashionshipでsimulationした場合、動脈、静脈とも類似しており、血管収縮反応に関する限り細動脈、細静脈の血管平滑筋の反応性は類似していることが示された。また、収縮反応は細動静脈の局所のみにみられ、PAFの血管収縮には血流中のみならず、局所のpathwayが重要な働きをしていることも同時に示された。以上より、虚血一再灌流障害ではPAFは臓器実質内でleukocyte-endothelium interactionのみでなく、血流調節を通しても組織障害に関与していることが示唆された。今後は、当初の計画通り、PAF antagonistを用いて血管収縮反応を観察し、同時に同部位の血管透過性亢進反応も観察する予定である。これにより、虚血一再灌流障害の治療面でも新たなる治験が得られるものと考えられる。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Yasuhara H: "A new model for studying is chemia-reperfusion injury in the hamster cheek pouch" American Journal of Physiology. 261. H1626-H1629 (1991)

  • [文献書誌] 安原 洋: "Reperfusion injuryにおける微小血管透過性測定の有用性に関する実験的検討" 日本血管外科学会誌. 1. 29-33 (1992)

  • [文献書誌] Yasuhara H: "An in-vivo study of veno-constriction induced by platelet activating factor" Microcirculation Annual. 8. 45-46 (1992)

  • [文献書誌] Yasuhara H: "Platelet activating factor causes venular constriction in the microcirculation" J Microvasc Resc. (in press).

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公開日: 1995-02-08   更新日: 2016-04-21  

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