研究分担者 |
小見山 高士 東京大学, 医学部(病), 医員
新本 春夫 東京大学, 医学部(病), 医員
布川 雅雄 東京大学, 医学部(病), 助手
重松 宏 東京大学, 医学部(病), 助手 (40134556)
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研究概要 |
再潅流障害における微小血管透過性の亢進と浮腫発生は局所の障害程度を推定するうえで重要なパラメータのひとつとなる.一方,四肢や腸などの重症虚血障害成立には微小循環下での組織の全血流量よりも血流の組織内分布がより大きな役割を演じていることが知られている.今回,われわれは再潅流障害の重症度を推定するパラメータとして,微小循環における浮腫発生部位の血流分布測定の有用性を実験的に検討した. 微小循環モデルとしてはhamster cheek pouchを用い,生体顕微鏡下でpostcapillary venulesのアルブミン透過性を観察した.血管透過性は血管周囲に漏出した標識アルブミンの発する蛍光輝度で測定した.再潅流障害の発生はpostcapillary venules内腔における内皮細胞への好中球の付着をもって確認した. 再潅流障害の発生が確認されたぶいでは透過性亢進血管が有意に不均一な分布をすることが観察され,生体顕微鏡を用いた微小循環の浮腫分布パターン解析が組織障害推定の有用なパラメータとなりうることが示唆された.
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