研究課題/領域番号 |
04670739
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
古川 研一郎 九州大学, 医学部, 助手 (80209163)
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研究分担者 |
岩本 拓也 九州大学, 医学部, 医員
鳥巣 要道 九州大学, 医学部, 講師 (90038810)
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キーワード | 多臓器不全 / 肝不全 / 好中球 / 肝マクロファージ / 補体 / 接着因子 / 全身性Shwartzman反応 / エンドトキシン耐性 |
研究概要 |
重症感染症に高い頻度で合併する肝障害はしばしば肝不全へと移行し、未だ有効な治療法が確立されていない今日、非常に臨床家を悩ませているのが現状である。本研究の目的は、この敗血症肝不全の発症機序解析を生体防御機構の第一線に位置する好中球の機能変化と、その動態に果たすであろう補体系の影響を詳細に検討し、さらに実験動物重症感染症モデルを作製して肝マクロファージ活性化機序をこれら補体関連好中球機能変化を通し解析することにより、真に有効な治療法の確立を目指すことにある。 まず臨床的研究においては、重症感染症、さらにこれより多臓器不全へと移行した患者より好中球を分離しその機能を詳細に検討。好中球表面の補体レセプター発現の増加に伴う血管内皮細胞への接着の亢進と、補体レセプターを介する活性酸素産生の増加と、蛋白分解酵素の放出が認められた。これらのことより敗血症における好中球の過剰な活性化による血管内皮細胞の障害による臓器障害と、さらにこの好中球の機能変化には補体系が密接に関与していることが示唆された。また、補体系を解析した結果、敗血症時に補体は活性化されており、補体系自身(C5b-9)による臓器障害も明らかとなった。 次に、実験的研究においてLPS2回投与によるウサギの全身性Shwartzman反応には未梢血好中球の血管内皮細胞への接着が過剰に亢進し、一方ラットのLPS頻回投与によるEndotoxin toleranceモデルでは好中球活性化の亢進は認められなかった。このようにEndotoxinによる臓器傷害には好中球の機能変化が重要であることは動物実験においても確認された。 我々はさらに肝マクロファージの機能変化が好中球に及ぼす影響を詳細に検討し、重症感染症から肝不全に至る病態の機序解析を試みる。また、モノクローナル抗体、蛋白分解酵素阻害剤、ステロイド等薬物療法の可能性を探り、真に有効な治療法の確立を目指して行きたい。
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