研究課題/領域番号 |
04670741
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
井上 裕 九州大学, 生体防御医学研究所, 助手 (90203249)
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研究分担者 |
中島 秀彰 九州大学, 生体防御医学研究所, 助手
足立 昌士 九州大学, 生体防御医学研究所, 助手
上尾 裕昭 九州大学, 生体防御医学研究所, 助教授 (70150430)
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キーワード | サイトカイン / 遺伝子治療 / インターリューキン2 / 遺伝子移入 |
研究概要 |
本年度は基礎実験として以下の実験を行った。 1.遺伝子組み換え実験 pBlueScriptに組み込まれたIL2cDNAを制限酵素で切りだし、cytomegarovirus promotorを持つ真核細胞発現ベクタープラスミドpRc/CMVに組換えた。10μg/ulの組換え体プラスミドを10^5cellの胃癌株化細胞MKN-28に対し、Chen-Okayamaの方法でtransfectionし最終的に21クローンを得た。 2.組み換え体の解析 樹立21クローンについて、a)組み換えられたIL2cDNAの上流、下流にあるT7,SP6promotor領域の遺伝子配立をprimerとしてPCR(polymerase chain reaction)を施行したところ、21クローン全てに、求めるIL2cDNAが組み込まれていることを確認した。b)抗IL2抗体を用いた免疫組織化学的検索で、transfectantの細胞質に強い陽性所見を認めた。c)transfectantの培養上清をnitrocellulose膜上にblottingし、抗IL2抗体にてimmunostainingしたところ、半定量的ではあるが、少なくとも1U/ul以上のIL2蛋白が分泌されていることが認められた。 以上の結果は、transfection後30〜60日の間のassayの結果であり、当方法でのtransfectionが比較的安定であると考えられた。 初年度に達成された点 pRc/CMV vectorにIL2cDNA遺伝子を組み換えtransfection assayを行うこと、およびその移入効率、安定性、DNA、蛋白レベルでの解析等、主要検討項目については、予定通り研究が進み、株化培養細胞では、約30〜60日にわたって、IL2蛋白を産生、細胞外に分泌することが確認された。
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