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1993 年度 実績報告書

外科感染症におけるヒト体液中beta-lactamase活性測定意義に関する臨床的研究

研究課題

研究課題/領域番号 04670745
研究機関和歌山県立医科大学

研究代表者

坂本 幸具  和歌山県立医科大学, 消化器外科, 助手 (80215665)

研究分担者 中井 健裕  和歌山県立医科大学, 消化器外科, 助手 (70227726)
内山 和久  和歌山県立医科大学, 消化器外科, 助手 (80232867)
石本 喜和男  和歌山県立医科大学, 消化器外科, 講師 (40176227)
キーワード胆道感染症 / 化膿性腹膜炎 / beta-lactamase / Acidimetry法 / HPLC法 / CLDM
研究概要

胆道疾患180例の胆汁243検体から検出した細菌196株について検討した結果、グラム陰性桿菌は40.8%を占め、そのうち96%にbeta-lactamase産生能を認めた。また複数菌感染が46%を占め、昨年度確立したAcidimetry法とHPLC法を用いて、胆汁中beta-lactamase活性を測定したところ、3菌種以上の複数菌感染ではPCaseおよびCEPaseは単独菌感染と比べ、いずれも有意に高かった。臨床症状との関連について検討すると、白血球数が8,000/mulを越え、かつ、38℃以上の発熱を伴っている症例では、いずれの所見も認められない症例に比べてPCaseもCEPaseも有意に高値を示した。
化膿性腹膜炎42例の腹水83検体、78株における検討では、グラム陰性桿菌の84%がbeta-lactamase産生菌で、複数菌感染は76%であった。beta-lactamase産生菌が検出された41検体では、PCaseもCEPaseも極めて高く、これに対して、beta-lactamase非産生菌のみが検出された5検体および無菌腹水であった37検体では、イレウス症例を除いて腹水中beta-lactamaseは検出されなかった。
胆道感染症および化膿性腹膜炎症例において、経日的に細菌検査およびbeta-lactmase活性の測定を行ったところbeta-lactamase活性は、細菌の消長に呼応して変動した。
胆汁ドレナージ施行21例にCLDMを投与した検討では、beta-lactamase産生が構成型CEPaseで6.7〜84.9%、誘導型で4.8〜82.9%抑制された。
以上より、胆汁および腹水中beta-lactamase活性値は抗菌剤の治療効果、適切な抗菌剤の選択に有用であることが判明した。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 道浦 準: "化膿性腹膜炎における腹水中beta-lactamase活性に関する基礎的・臨床的研究" CHEMOTHE RAPY. 40. 602-612 (1992)

  • [文献書誌] 柏 木 秀 夫: "胆道感染症における胆汁中beta-lactamase産生抑制に関する臨床的研究" 和歌山医学. 44. 379-393 (1993)

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公開日: 1995-03-23   更新日: 2016-04-21  

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