研究概要 |
重症感染時の生存の鍵を握る臓器として、細網内皮系機能中枢としての肝臓に着目し、肝不全への移行のメカニズムを解析した。方法としてはKupffer細胞の選択的阻害剤であるGdCl_3のエンドトキショックラットへの作用をin vitro,in vivoで調べた。その成果はlimuvoらによりLeucocyte Biologyに近々発表される。GdCl_3を大量肝切除(70%)モデルによっても致死率への関与を試みたが、感染例ではなく死亡率は非投与群では大巾に低下するが、投与群では全例生存した。しかし、hepatocyteの大量除去(95%切除)モデルではガドリウムの生死への影響はなく、hepatocytc自体の量的限界、可逆性が生死の中心因子であることが当然ながら理解された。 以上のような成果をもとに肝切除后モデル、重症感染モデル,肝阻血モデルと正常肝モデルの間にcrosc circulationを行い、GdCl_3投与の有無によるsupport動物への影響を現在調査中である。また、PGI_2による効果も検討した。 尚、今年度研究補助金は動物購入費、薬品、論文作成費等に使用した。
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