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1993 年度 実績報告書

FCMによる核DNA量と癌浸潤リンパ球の多重染色を用いた胃癌転移形式と予後の検討

研究課題

研究課題/領域番号 04670812
研究機関近畿大学

研究代表者

黒岡 一仁  近畿大学, 医学部, 講師 (40195574)

研究分担者 森川 栄司  近畿大学, 医学部, 助手 (30210149)
藤井 良徳  近畿大学, 医学部, 助手 (80228965)
進藤 勝久  近畿大学, 医学部, 助教授 (80112043)
キーワード胃癌 / DNA ploidy pattern / DNA index / PCNA標識率 / TI
研究概要

胃癌のDNA ploidyと腫瘍浸潤リンパ球(TIL),末梢血リンパ球(PBL),転移陰性所属リンパ節のリンパ球(NRLNL),および転移陽性所属リンパ節のリンパ球(PRLNL)などのサブセットをTwo color flow cytometryを用い測定し、癌の生物学的悪性度と宿主免疫応答の関連について検討した結果、臓器組織別のCD4/8比はPBL:1.29±0.81,TIL:1.08±0.59,NRLNL:4.20±1.64,PRLNL:1.80±0.76とNRLNLが有意に高値を示した(P<0.01)。cytotoxic T(Tc)/supp-ressor T(Ts)+Tc(%)はPBL:44.3±16.5,TIL:87.2±9.2,NRLNL:92.1±7.2,PRLNL:90.1±7.2とPBLが有意に低く(P<0.01)、TIL・NRLNL・PRLNLではTc比が高値を示した。helper T(Th)/inducer T(Ti)+Th(%)はPBL:15.5±7.1,TIL:91.7±8.7,NRLNL:38.0±20.1,PRLNL:50.3±15.4とTILで有意に高値を示した(P<0.01)。DNA ploidy別にみたTILのCD4/8比をstage別にみると、DNA aneuploidyではstageI:1.38±0.80,II:1.20±0.65,III:1.26±0.74,IV:1.20±0.59、DNA diploidyではstage I:1.42±0.78,H:1.09±0.44,III:0.92±0.43,IV:0.77±0.47であった。この様にDNA aneuploidyではstage間に有意差を認めなかったが、DNA di-ploidyにおいてatageIVはIより有意に低値を示した(P<0.01)。またstageIVにおいてDNA siploidyはDNA aneuploidyより有意に低値を示した(P<0.05)。以上よりTILのCD4/8比はDNA aneuploidyではstage間に差を認めなかったが、DNA diploidyにおいてstageの進行にともない低下した。またTILのTcとTs比率ではTcが非常に高率に認められた。このことよりDNA diploidyのTILにおいてTcはatageが進につれて相対的に増加していると考えられ、DNA aneuploidyの癌に比べDNA diploidyの癌の局所免疫能は高くなると推測された。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 黒岡 一仁: "フローサイトメトリー入門" 日本サイトメトリー学会, 99 (1993)

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公開日: 1995-03-23   更新日: 2016-04-21  

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