本年度は^<32>P含有マイクロカプセルの作成及び、ラット腹腔内投与後の体内主要臓器への移行を検討した。 ^<32>P内封マイクロカプセルの作成 1)H_3^<32>PO_4を、NH_3水と混合し、(NH_4)_2H^<32>PO_4とした後、アルギン酸ナトリム、(NH_4)_2HPO_4及びH_2Oとの混合により均質な溶液とし、滴下溶液とした。(アルギン酸ナトリウム2.0%、[(NH_4)_2HPO_4]=0.1M) これを、0.5MCa(NO_3)_2溶液中に滴下攪拌放置後蒸留水で洗浄し、^<32>P含有マイクロカプセルを得た。 2)^<32>P内封マイクロカプセルのin vitroでの安定性の検討 得られた^<32>P内封マイクロカプセルを、37℃蒸留水中、毎分100回振〓し、3、21時間後の蒸留水中への^<32>Pの漏出を測定した結果、3時間後で0.77%、21時間後で3.8%の漏出が確認されたが、^<32>Pは安定であるといえた。 3)^<32>P内封マイクロカプセルのin vivoでの安定性の検討 ^<32>P内封マイクロカプセルを、ラット腹腔内に投与し、1、6、24、48時間後における^<32>P量を液体シンチレーションカウンターにより測定した。 その結果、肝臓では各時間に、0.91%、3.45%、3.31%、2.38%の^<32>Pが測定された。腎臓では、0.2%、0.63%、0.55%、0.41%が、肺では0.03%、0.14%、0.22%、0.19%が、骨髄では、8.5×10^<-4>%、0.01%、0.03%、0.02%の^<32>Pが測定された。
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