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1994 年度 研究成果報告書概要

非小細胞肺癌における増殖抗原、GSH関連抗原発現と制癌剤感受性の研究

研究課題

研究課題/領域番号 04670841
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 胸部外科学
研究機関東海大学

研究代表者

小川 純一  東海大学, 医学部, 助教授 (20112774)

研究分担者 岩崎 正之  東海大学, 医学部, 助手 (90223388)
研究期間 (年度) 1992 – 1994
キーワード非小細胞肺癌 / グルタチオンペルオキシダーゼ / グルタチオンリダクターゼ / 増殖細胞核抗原 / 上皮細胞増殖因子リセプター / シスプラチン
研究概要

外科的切除を行なった107例の非小細胞肺癌で、Cisplatin(CDDP)感受性とグルタチオン関連酵素ならびに増殖抗原発現の関係を検討した。CDDP感受性の判定は腫瘍組織を浮遊細胞とした後、CDDPを加えたRPMI溶液と培養し、フローサイトメトリーによるDNAヒストグラムで対照と比べてS期あるいはG2M期の比率の増加がみられるものをCDDP感受性群、無変化のものを非感受性群とした。またホルマリン固定後の病理標本を用いて免疫組織学的にグルタチオンペルオキシダーゼ(GPX)、グルタチオンリダクターゼ(GR)、増殖細胞核抗原(PCNA)、上皮細胞増殖因子リセプター(EGFR)の発現を酵素抗体間接法で調べた。対象症例のCDDP感受性率は大細胞癌40%、扁平上皮癌31%、腺癌6%であった。一方GPX、GR発現は扁平上皮癌26%、大細胞癌50%、腺癌61%で、CDDP感受性とGPX、GR発現には逆相関が認めら、CDDP感受性群は非感受性群に比べてGPX、GR発現が有意に低かった。またCDDP感受性群は非感受性群に比べてPCNA、EGFR発現が有意に低かった。以上の結果は細胞内グルタチオンが制癌剤の代謝に関係し、増殖脳の高い肺癌はCDDPでDNA障害を受けても修復が速いため結果としてCDDP非感受性になることが示唆された。これらの所見よりグルタチオン関連酵素ならびに増殖抗原の免疫組織学的検査は肺癌のCDDP感受性推定に有用と考えられた。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] 小川純一: "肺癌におけるグルタチオン関連酵素と増殖抗原の免疫組織研究" CANCER. 71. 2204-2209 (1993)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] 山田俊介: "非小細胞肺癌における腫瘍増殖能とCDDP感受性の関連" 肺癌. 32. 367-374 (1992)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] Jun-ichi Ogawa: "Immunohistochemical Study of Glutathione Related Enzymes and Proliferative Antigens in Lung Cancer-Relation to Cisplatin Sensitivity-" CANCER. 71. 2204-2209 (1993)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
  • [文献書誌] Shunsuke Yamada: "The Relationship between Tumor Proliferative Potential and CDDP Sensitivity in Non-small Cell Lung Cancer." Lung Cancer. 32. 367-374 (1992)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より

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公開日: 1996-04-15  

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