研究課題/領域番号 |
04670844
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研究機関 | 川崎医科大学 |
研究代表者 |
藤原 巍 川崎医科大学, 医学部, 教授 (90090224)
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研究分担者 |
後藤 真己 川崎医療短期大学, 医用電子技術科, 助教授 (50148699)
小笠原 康夫 川崎医科大学, 医学部, 講師 (10152365)
辻岡 克彦 川崎医科大学, 医学部, 助教授 (30163801)
梶谷 文彦 川崎医科大学, 医学部, 教授 (70029114)
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キーワード | CCDマイクロスコープ / 心臓手術 / 冠循環 / 微小循環 / 反応性充血 / ニトログリセリン |
研究概要 |
平成4年度は、心臓手術中に、冠血管を傷害することなく安定して観察することができる方法論の確立を目的として実験を行なった。すなわち、麻酔開胸犬あるいはブタを対象に、ニードル型CCDマイクロスコープ(日本光電、直径4.5mm、510x492画素、200-400倍)で心表面の細動・静脈を観察した。ニードル型CCDマイクロスコープによるin-vivoにおける血管観察では、ニードル型レンズを血管に軽く接触させるが、これによる機械的血管傷害を防ぐために、先端に衝撃吸収のためのバルーンを装着したシースを開発した。また、観察中の血管および血管周囲組織の代謝環境を生理的に保つ目的で、生理的緩衝液を任意の温度に調節してスコープの先端から観察部に流すフラッシュシステムを開発・応用した。以上の手段によって、心表面の血管を長時間にわたって安定した状態で観察できることが明らかになった。さらに、血管内に特別なコントラスト増強剤を注入することなく良好な血管イメージを得るため、光学システムにグリーンフィルターを導入したところ、冠細動脈だけでなく、細静脈も良好に観察できた。これにより、短時間の冠血流遮断後に出現する反応性充血時の冠血管径変化も十分観測可能であった。ニトログリセリンの効果を検討した実験では、ニトログリセリンは細動脈だけでなく細静脈も著しく拡張させることが明かになった。 今後は、限られた時間内で円滑に計測を進めるために、ブローブの操作性の向上を目的として、プローブ支持システムを改良する。
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