研究課題/領域番号 |
04670887
|
研究機関 | 三重大学 |
研究代表者 |
荻原 義郎 三重大学, 医学部, 教授 (20024755)
|
研究分担者 |
塩川 靖夫 三重大学, 医学部・附属病院, 講師 (80115708)
関口 章司 三重大学, 医学部・附属病院, 助手 (50242946)
藤浪 周一 三重大学, 医学部・附属病院, 助手 (30199351)
|
キーワード | soft tissue sarcoma / colony assay / chemotherapy / anti-tumor agent / flow cyto metry / sensitivity test / cell calture / fibroblast |
研究概要 |
今年度は、細胞採取法に関する基礎的な検討研究において、更に軟部悪性腫瘍における組織学的な差による相違に付いて検討を加えてきた。またflowcytometryによる抗腫瘍効果判定の為の基礎的なデーターを採取する目的で一部の軟部腫瘍のploidy patternおよび計測における精度との関連でCV値の検討を行い、これらの結果と臨床的な予後との相関を含め日本整形外科学会基礎学術集会に報告した。従来の組織亜型診断、組織学的悪性度、腫瘍の大きさに加え、aneuploidは生命予後不良の因子であることを示した。また薬剤と腫瘍との接触法に関しては、適切な薬剤濃度および接触時間などを検討するため今回は骨肉腫のcell lineを使用し、methotrexate、adriamycin、ifosfamideなどの主要な薬剤にて抗腫瘍効果を判定する実験を行った。これは更にポリアミン合成阻害剤であるmethylglyoxal bis(cyclopentylamidinohydrazone)(以下MGBCPと略す)との併用効果を検討し日本ポリアミン研究会にて報告した。結果としては、作用機序の異なるMGBCPとadriamycinなどの薬剤と併用することにより骨肉腫細胞株に対して相加的な抗腫瘍効果が得られることが証明された。今だ軟部悪性腫瘍の薬剤感受性を臨床応用するには至っていないが、基礎的な方法、技術は確実に向上しており、その実現に際し問題となる事項を徐々に解決している。
|