研究概要 |
家兎の脛骨に延長器を装着し、延長群5羽は1日1mmずつ計2cmまで延長し、固定群5羽は同期間延長を行わず両群の前脛骨筋について比較検討した。 (結果)延長群では2cmの脚延長により延長側の筋腹の長さは平均1.22cm、腱の長さは0.67cm伸長された。固定群では筋腹および腱の長さに有意な差を認めなかった。湿重量では延長群の延長側は健側に比べ平均6%の増加を認めた。形態学的にはアクリジンオレンジ染色で胞体全体で蛋白合成を示す再生筋線維は延長側の筋腱移行部に有意に多く認められ、胞体の辺遠部で蛋白合成が活発な肥大筋線維は延長側の筋腹全体に認められ、これらはN,A,D,H,染色ではtype 1線維であった。しかしこれらは固定側や建側にはほとんど見られなかった。以上の結果より脚延長期の骨格筋の伸長は生理的な成長と同様に筋腱移行部で主に伸びでおり、強い伸長張力によりtryp 1線維が肥大していることが明らかになった。
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