研究課題/領域番号 |
04670927
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
麻酔学
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
時岡 宏明 岡山大学, 医学部・附属病院, 助教授 (90127572)
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研究分担者 |
菅 弘之 岡山大学, 医学部, 教授 (90014117)
平川 方久 岡山大学, 医学部, 教授 (70033058)
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研究期間 (年度) |
1992 – 1993
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キーワード | PVA / 心筋酸素消費量 / 心室細動 / ePVA / eHR |
研究概要 |
研究分担者菅弘之は左心室圧容積図において、収縮期末と拡張期末圧容積曲線に囲まれ、収縮期間中の圧容積軌跡の原点側にある部分の面積を収縮期圧容積面積(pressure volume area:PVA)と名づけ、これが心収縮に伴う総機械的エネルギーをあらわし、心筋酸素消費量(VO_2)と高い直線関係をしめすことを証明している。このPVA-VO_2関係が心室細動を起こした心臓に適用できるかどうか犬心臓交叉潅流モデルを使い検討した。われわれは、左心室圧容積図における正常心拍時の収縮期末および拡張期末圧容積関係曲線と心室細動時の左心室内圧容積点を通り、容積軸に平行な直線に囲まれた面積をequivalent pressure volume area(ePVA)と名ずけ、心室細動時の総機械的エネルギーをあらわす指標とし、ePVAはVO_2と高い相関関係があることを証明した。さらに心室細動時の個々の心筋細胞の収縮頻度の指標として、equivalent heart rate(eHR)を細動下および正常心拍下の無負荷収縮時のVO_2から計算した。ePVAとeHRより計算されたVO_2は実測したVO_2と高い相関関係をしめした。さらに、われわれはエピネフリンやプロプラノロールの投与により心臓の収縮性を変化させても、心筋を低体温にしてもこのePVA-eHR-VO_2関係は成り立つことを証明した。以上より、ePVAは心収縮性や心筋温度には関係なく、心室細動時のVO_2を規定するものであり、心室細動時のVO_2はePVAとeHRより推定できると結論する。
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