(1)白血球機能検査としてのスーパーオキサイド測定法の基礎的検討を行なった。また、測定に際して至適好中球数も決定できた。 (2)さらに、抗菌剤主としてニューキノロン剤が、好中球機能を促進することも確認でき、種々のニューキノロン剤の検討では、OFLXが最も強いスーパーオキサイド誘導能があることも判明した。 (3)末梢白血球を尿に添加しておこなった検討では、浸透圧の変化によって好中球機能に影響が出来した。この影響は、浸透圧惹起因子としてナトリウム・尿素のいずれを変化させても認められた。 (4)頻回に尿路感染症を生じた腎移植症例・糖尿病症例では、健常人に比して末梢血白血球のスーパーオキサイド産生能が低下していた。 (5)従来の方法とCCDカメラ内臓のハママツフォトニクス製の測定器を用いた結果を比較検討し、同様な結果が得られることを確認した。本法は、少量検体で測定可能であり、反応系がvisibleである特色を有している。 (6)急性単純性膀胱炎症例に対して、ニューキノロン剤を投与して治癒出来た症例における光学発光の検討では、治癒後に高値を示す傾向であり、上記(2)の結果がin vivoにおいても生ずることが確かめられた。
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