| 研究概要 |
当該年度は膀胱癌患者,とくに浸潤性膀胱癌患者が1例と少なかったため思うように研究が進まなかった。手術時採取した領域リンパ節は,新鮮凍結切片にて転移がないことを確認して,リンパ球を分離した。分離したリンパ球は10単位のインターロイキン2と4日間培養してLAK細胞を誘導した。この誘導されたLAK細胞の殺細胞能は30〜40%であったが,患者側の問題で生体投与は不可能であった。次年度は膀胱癌患者だけに限らず,尿路性器癌の患者で手術時領域リンパ節が採取可能な症例は,可能な限り,この研究に組み入れることと,できれば,LAK細胞だけではなくCTLを誘導してみようと考えている。また,標的細胞も自己癌細胞であるべきで,採取した標本より癌組織も採取利用する予定である。症例さえあれば,このほかにインターフェロンα,γを併用することで併用効果があるか否かも確かめたいと考えている。
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