研究課題/領域番号 |
04670985
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
大久保 仁 北海道大学, 医学部・附属病院, 講師 (90152082)
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研究分担者 |
藤本 征一郎 北海道大学, 医学部, 教授 (60001898)
晴山 仁志 北海道大学, 医学部・附属病院, 助手 (20241333)
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キーワード | 子宮内膜癌 / スクリーニング / 異常糖鎖 / 単クローン抗体 |
研究概要 |
子宮内膜癌スクリーニング精度を上昇させるため、子宮内膜癌に発現される異常糖鎖を認識する単クローン抗体を以下の方法で作成した。 ヒト内膜癌細胞株HHUAを大量に培養して、1%TritonX-100で細胞をホモジナイズし、膜を可溶化した。この可溶性画分をエタノール、クロロホルム・メタノール(2:1)で脱脂したのち、最後はアセトンパウダーにした。次にこれを2%プロテアーゼで徹底消化し、その消化物をエバポレーターで濃縮したのち、SephadexG-25、さらにG-50のゲル濾過を行なうことにより、G-50の素通り画分に溶出されるHHUAに含まれるムチン型糖鎖を得ることができた。このようにして得られたムチン型糖鎖をEDCIで卵白アルブミンと架橋させ、マウスに免疫した。免疫スケジュールは、細胞融合の15、8、3、2、1日前にそれぞれ腹腔内投与で行った。一方、細胞融合を行う前にHHUAから得られた糖ペプチドおよび同様の操作で得られた正常内膜組織の糖ペプチドを吸着させたアッセイプレートをそれぞれ作成し、これを用いて抗体価の上昇を確認した。抗体価が上昇していた場合、常法を用いてハイブリドースを作成した。 更に単クローン抗体のスクリーニングを行うため、先に述べた二種類のアッセイプレートを用いて、HHUAの糖ペプチドとのみ反応する単クローン抗体を得ることができた。 現在実際の組織(正常組織および癌組織)において得られた単クローン抗体がどの程度識別に役立つか検討中である。
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