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1993 年度 実績報告書

染色体特異的cDNA発現ライブラリーを用いた子宮内膜癌抑制遺伝子の単離

研究課題

研究課題/領域番号 04671009
研究機関九州大学

研究代表者

加藤 秀則  九州大学, 生体防御医学研究所, 助手 (60214392)

研究分担者 和氣 徳夫  九州大学, 生体防御医学研究所, 教授 (50158606)
キーワード子宮内膜癌 / 癌抑制遺伝子 / ヒト1番染色体 / cDNA発現ライブラリー
研究概要

ヒト1番染色体特異的cDNA発現ライブラリーより、子宮内膜癌細胞株HHUAの増殖を抑制するcDNAクローンとして892N3およびBN2を得た。これらのクローンをプローブとしてサザンおよびノーザンブロットハイブリダイゼーションを、同一個体由来の子宮内膜癌組織と正常組織より抽出された核酸4組に対して行った。サザンブロットでは、大きな欠失、組み換えなどの変化は癌組織では観察されなかった。また我々が用いた制限酵素の範囲内ではヘテロ接合性の消失(LOH)もみられなかった。ノーザンブロットでは正常組織と癌組織の間でcDNAのサイズに一致するRNAの発現量に差はなかった。しかし、ノーザンおよびRT-PCRによる解析により、HHUAで正常組織にないサイズのRNAが発現していることが明らかになり、現在この変化のもつ意義について解析を行っている。また、CD-1マウスにDiethylstilbesterolを投与して得られた、内膜異形増殖症、adenocarcinoma in situ、進行子宮内膜癌、という子宮内膜癌発生のスペクトラムモデルにおいて、892N3およびBN2に相当する遺伝子の変化が存在するのか、存在するとすれば発生過程のいずれの時期に相当するのかについても検討を行っている。
以上の癌組織における892N3、BN2遺伝子の変化の解析と並行してこれらの遺伝子の増殖抑制効果が、その過剰発現によってもたらされたものなのか、あるいは微小核融合による一番染色体の移入によるHHUA増殖抑制効果と同じく、1コピーゲノム相当の発現量でも引き起こされるものなのか否かを、レトロウイルスベクター(LXSHD)の感染系を用いて検討を行っている。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] T.Honda,et al.,: "Involvement of p53 gene mutation in human endometrial carcinomas." International Journal of Cancer.53. 963-967 (1993)

  • [文献書誌] T.Arima,et al.,: "Genetic origin of malignant trophoblastic neoplasms." Cancer Genetics and Cytogenetics,. (in press). (1994)

  • [文献書誌] S.Miyamoto,et al.,: "Cytoskeletal Changes in Human Endometrial Carcinoma Cells Following Introduction of a Human Chromosome 1 via Microcell Fusion." Molecular Carcinogenesis,. (in press). (1994)

  • [文献書誌] N.Wake,et al.,: "Accumulation of genetic events in endometrial carcinoma and its cell growth inhibition by antisense oligonucleotide complementary to the mutated K-rasgene." Cancer Molecular Biology,. (in press). (1994)

  • [文献書誌] T.Gima,et al.,: "DCC Gene Alteration in Human Endometrial Carcinomas." International Journal of Cancer,. (in press). (1994)

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公開日: 1995-03-23   更新日: 2016-04-21  

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